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エジプト情勢緊迫、NY原油92ドル突破、2月1日100万人デモ軍の出方注目(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-01 09:36:49 | 経済学
エジプト情勢の緊迫化で注目された週明け1月31日のNY株式市場は、NYダウが68ドル高、11,891ドルで取引を終了した。一方、NY原油先物相場は、バレル2.85ドル上げ、2008年10月来の高値、92.19ドルで取引を終了した。北海油田ブレント相場は、一時バレル102ドルを突破したと英BBCが伝えた。NY金相場は小幅値下がりしてトロイオンス1,333ドルで取引された。小麦、トウモロコシは大幅上昇した。

2月1日の「おはよう世界」(経済情報)に出演した三井住友銀行の呉田真二氏は「リスク回避の動きはやや落ち着いた感じだ。ただ、NYダウは先週末の160ドル以上の下げの半分程度しか戻していない。シカゴ購買部景況感指数が88年来の高い伸びを示した。為替市場ではユーロが対ドルで買われた。今週開かれるEUサミットやECB理事会でトレシECB総裁が、インフレとのからみでどのような見解を表明するかが注目される」などとコメントしていた。

今朝のテレビ東京系番組「モーニングサテライト」に出演した堀古英司氏は「NY株式市場はエネルギー、素材関連株が値上がりした。アメリカの株式市場は、過剰流動性に支えられたホットマネーが株価の上下の動きを大きくさせている要因だ。エジプト情勢の進展いかんでは今後の安全保障上の問題と関連してアメリカは難しい選択を迫られる。混乱が仮に続けば株式市場にもマイナスに働くだろう。」などとコメントしていた。

「おはよう世界」が紹介した中東カタ―ル、アルジャジ―ラは「ムバラク退陣を求めて2月1日にカイロ広場での100万人デモを呼び掛けている。エジプト政府はカイロに向かう列車を止めた。」と伝え、「ムバラク政権には汚職がまん延している。悪い人を追放しよう。きれいな人にエジプトを収めてもらおう」と叫ぶデモに参加した市民の声を紹介していた。

英BBC,ドイツZDF、スペインtve、米CNNいずれもエジプトデモを報道していた。英BBCは「エジプト政府は武力は行使しないと発表した。これはきわめて重要なメッセージである。ただ100万デモに軍がどのように対応するか注目される。」とコメントしていた。ドイツZDFは「町には警官はいない。軍が市民を守るかどうか。それで方向が分かる。」とコメントしていた。エジプト政府を支持してきたホワイトハウスの見解も注目される。

こういったニュースを何人の日本人が関心を持って見聞きしているのだろうか。学校で子供たちに先生がどのように教えているのだろうか。先日の日本国債格下げのニュースに「このような話に疎いから」と一国の総理としては信じられないような言葉を菅総理は口にした。

国際感覚のなさは、菅総理に代表される政治家が悪いのではない。日本のマスコミの国際感覚のなさも非難されるが、政治家もマスコミも、全て日本人一人一人の鏡である。(了)

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