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キャノン、年後半の為替見通し:1ドル87円と予想、収益大幅改善、田中副社長談

2011-02-11 09:47:59 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



パソコンでの印刷を経験した人は、カ-トリッジインクがやたら高いと思っている。バーゲンでも1点930~980円する。実はプリンターはキャノン、インクもキャノン仕様である。インクメーカーとキャノンにしっかり儲けられているのであろう.

こんな次元の低いことを考えていたところ、10日付けのWSJ紙の中で、キャノンの業績が2012年にかけて飛躍的に改善するというキャノンの田中副社長のインタビュー記事を見つけた。同紙によれば、キャノンは2007年に過去最高の7,767億円の利益を出したが2012年にはその最高益にチヤレンジするという。キャノンと言えばデジタルカメラメーカーのイメージが強いが、WSJ紙によれば、デジタルカメラは売り上げ全体の25%に過ぎない。コピー機とプリンターが54%を占める。

コピー機やプリンターのシエアが高いのは世界的にオフイス需要が増えているからだ。最近、開発途上国においてもオフイス需要が急増している。キャノンは、ドイツのトナー・カートリッジ・メーカーのOceNVを買収した。キャノンは8,410億円の豊富なキャッシュがある。今後も積極的にM&A(企業買収)を進めると出ていた。

WSJ紙の今回の記事を読んでいて特に興味を持った個所は、キャノンの今後のドル・円相場に対する見方である。田中副社長は、今年上半期はドル・円相場は現状のドル82円前後で推移する。今年下半期は平均1ドル=87円を予測している。ドル円相場の上昇は米国経済の回復にある。田中副社長は「昨年のドル安・円高はファンダメンタルズからみて何一つ根拠がない。ドルとユーロに対する見方が余りに悲観的だったにすぎない。」と話していた。

2011年の売り上げは16% 増の3.7兆円、経常利益は79% 増の3,875億円、純利益は87% 増の2,466億円と予測している。しかも田中副社長は「控えめな見通しだ」と語っていた。キャノンは売り上げの80%は輸出である。キャノンは日本の輸出企業のBellwether(指標銘柄)であるとWSJ紙は書いていた。様子見していた他の日本企業も、右に倣えするであろう。

10日のNY外国為替市場では、1ドル=83.27ドルで取引されたと10日付けのWSJ紙に出ていた。10日のNY債券市場で米国債が売られ、利回りは3.7022まで上げていた。金利差から対円でドルが買われ易い状況に変わりつつあるようだ。

一方、今朝の「おはよう世界」でカタ―ル、アルジャジ―ラがエジプト、ムバラク大統領の演説を画面左、画面右にサハリ―ン広場に集まる群衆を写していた。「期待は高まっていますか?」との取材記者の問いに「不安もありますが、今は婚礼の時のような雰囲気です。」と答えるデモに参加しているある女性の声を伝えていた。ムバラク大統領は「若者の意見に耳を傾けます。大切なのは民衆の鼓動であり、国民の要望なのです。外国の指示には絶対に従いません。」と語っていた。

日本ではエジプト情勢は近くの喫茶店でも話題にならない。しかし、ドル相場がじりじり値上がりして、スーパーで食料品の値段が上がり始めると、喫茶店でも話題になるかもしれない。たかが為替、されど為替。為替動向には目を離すことは出来ない。(了)

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