「おはよう世界」を見ることから一日がはじまる。フランスF2,ドイツZDFなどが今朝もバーレーン、イエ―メン、リビア、イランでの反政府デモの様子を報じていた。バーレーンのデモには米クリントン国務長官が、特別演説して、アメリカの関心が高いことを印象付けた。一連の報道を見ているとNHK・BS「おはよう世界」は日本のメディアの中ではいかに異常かがよく分かる。一般論だが、海外の動きに日本人は本当に無頓着になった。国会の動きが日本全体のムードをどれほど悪くさせているか計りしれない。
「おはよう世界」(経済情報)に出演した大和証券キャピタルマーケット・アメリカ、シュナイダ―・恵子氏の話をお聞きください。「1月の米消費者物価指数上昇、直近の米失業保険申請件数の増加を見て、NYダウは安く始まった。ところが10時に発表されたフィラデルフィア連銀発表の景気指数が8年振りの高いデータだったこと、米企業の好決算、相次ぐ増配のニュ-スに支えられ、NYダウは前日比29ドル高、12,318ドルで取引を終了した。」と話を始めた。
次に「バーレーンでの抗議デモがイエ―メン、リビア、イランにも波及してきた。そのため原油、金、綿花、穀物など商品市場がこの日は動意づいた。NY原油先物WTI相場は、前日比バレル1.37ドル高、86.36ドルへ値上りした。18日からパリで開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議でも商品相場急騰、インフレ問題が討議されよう。」などと話していた。
ここ数日ご無沙汰していた近くの喫茶店に顔を出した。マスターの奥さんが店に入るなり「心配してたんよ。」といきなりの挨拶である。従兄弟の不幸など、これこれしかじかと説明した。馴染客が来なくなると決まって入院かなくなった話だと説明があった。このところ神戸も気温の変化が激しい。雪など降ると店の客足に即響くそうだ。あらゆるところで高年齢化が進んでいることが喫茶店一つとっても典型的に出ているのでろう。
この日はコーヒー豆が値上がりしてきたとマスターがぼやいていた。ブラジルコーヒーが品不足からシカゴ商品取引所ではすでに75%値上がりしているから、日本での値上げは時間の問題だと思っていた。それが現実となって来た。この店では食事などメインのメニューを頼めばコーヒー代はプラス200円で済む。それが単品だと330円である。値上げするかどうかマスターも悩ましいところだろう。トウモロコシ、大豆、砂糖の国際相場も値上りしている。なぜか日本だけデフレ風を吹かしているが、目に見えない形でじわじわ日本にもインフレの影が忍び寄ってくるであろう。
「おはよう世界」が紹介する米ブルームバーグに出演したあるストラテジストは「NYダウは昨年7月に二番底をつけるとの懸念が広がった。ところが、実際は8月に底が入り、株価は一貫して右肩上がりである。上げたり下げたりしながら徐々に上げているのがいい。」などと株価の先行きを楽観的に見ていた。現在、米失業率は9%台である。8%台を切ってくるのは少なくとも2年先との見方が多い。金融緩和政策の切り替え次期が先延ばしされる可能性は消えていない。それが株式相場を下支えしている。
インフレと言うと難しく説明するひとが結構多い。ドルの値打ちが下がっているからである。ドルが安いためドル建てで取引されるコーヒーはじめ原油、綿花、トウモロコシ、小麦、砂糖の値段が上がっているにすぎない。ドル垂れ流しが続く限り、俗にいう「インフレ」は続くだろう。
問題は日本である。1ドル=82円で円高だと騒いでいる。ドルが安いため円が高く鏡に写っているにすぎない。ドルも安いが円も安い。なぜなのか。アメリカも日本もゼロ金利だからである。ゼロ金利がコーヒ―値上げの元凶だ。(了)
「おはよう世界」(経済情報)に出演した大和証券キャピタルマーケット・アメリカ、シュナイダ―・恵子氏の話をお聞きください。「1月の米消費者物価指数上昇、直近の米失業保険申請件数の増加を見て、NYダウは安く始まった。ところが10時に発表されたフィラデルフィア連銀発表の景気指数が8年振りの高いデータだったこと、米企業の好決算、相次ぐ増配のニュ-スに支えられ、NYダウは前日比29ドル高、12,318ドルで取引を終了した。」と話を始めた。
次に「バーレーンでの抗議デモがイエ―メン、リビア、イランにも波及してきた。そのため原油、金、綿花、穀物など商品市場がこの日は動意づいた。NY原油先物WTI相場は、前日比バレル1.37ドル高、86.36ドルへ値上りした。18日からパリで開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議でも商品相場急騰、インフレ問題が討議されよう。」などと話していた。
ここ数日ご無沙汰していた近くの喫茶店に顔を出した。マスターの奥さんが店に入るなり「心配してたんよ。」といきなりの挨拶である。従兄弟の不幸など、これこれしかじかと説明した。馴染客が来なくなると決まって入院かなくなった話だと説明があった。このところ神戸も気温の変化が激しい。雪など降ると店の客足に即響くそうだ。あらゆるところで高年齢化が進んでいることが喫茶店一つとっても典型的に出ているのでろう。
この日はコーヒー豆が値上がりしてきたとマスターがぼやいていた。ブラジルコーヒーが品不足からシカゴ商品取引所ではすでに75%値上がりしているから、日本での値上げは時間の問題だと思っていた。それが現実となって来た。この店では食事などメインのメニューを頼めばコーヒー代はプラス200円で済む。それが単品だと330円である。値上げするかどうかマスターも悩ましいところだろう。トウモロコシ、大豆、砂糖の国際相場も値上りしている。なぜか日本だけデフレ風を吹かしているが、目に見えない形でじわじわ日本にもインフレの影が忍び寄ってくるであろう。
「おはよう世界」が紹介する米ブルームバーグに出演したあるストラテジストは「NYダウは昨年7月に二番底をつけるとの懸念が広がった。ところが、実際は8月に底が入り、株価は一貫して右肩上がりである。上げたり下げたりしながら徐々に上げているのがいい。」などと株価の先行きを楽観的に見ていた。現在、米失業率は9%台である。8%台を切ってくるのは少なくとも2年先との見方が多い。金融緩和政策の切り替え次期が先延ばしされる可能性は消えていない。それが株式相場を下支えしている。
インフレと言うと難しく説明するひとが結構多い。ドルの値打ちが下がっているからである。ドルが安いためドル建てで取引されるコーヒーはじめ原油、綿花、トウモロコシ、小麦、砂糖の値段が上がっているにすぎない。ドル垂れ流しが続く限り、俗にいう「インフレ」は続くだろう。
問題は日本である。1ドル=82円で円高だと騒いでいる。ドルが安いため円が高く鏡に写っているにすぎない。ドルも安いが円も安い。なぜなのか。アメリカも日本もゼロ金利だからである。ゼロ金利がコーヒ―値上げの元凶だ。(了)