(学校で教えてくれない経済学)
「数千人以上のリビアからの難民が、地中海に面したヨーロッパ諸国に到着した。海、空,陸路を問わない難民の数がふえるだろう。」
「2,800人以上の中国人を乗せたギリシャ船籍の船がクレタ島に着いた。マルタの首都、ヴァレッタに新たに2,200人の中国人が、リビア西部の街べンガジから到着した。数千人の避難民がリビア国境を越えてチュニジアに入った。ほとんどエジプト人とチュニジア人である。」と26日付けのWSJ紙が共同電で伝えていた。
同紙は、EU(欧州連名)人権擁護団体のHeinkeVeit氏は「今週だけで2万人以上が避難して来た。水、医薬品の確保、家族との連絡の手助けしている」と語ったと紹介している。WSJ紙を見るだけだが、首都トリポリでは、抵抗する反体制グル―プを軍隊が殺戮している様子を伝え、リビア情勢が悪化の方向に向けて日々エスカレートしていく様子を伝えている。
少し古いがWSJ紙日本版は、同紙22日付けの社説で「米欧は、リビア国民を積極支援すべき」と主張している。社説冒頭に「先週、アラブの自由の波がリビアに到着した時、カダフィ大佐は、国民を殺すことで対応した。高齢の国家テロリストに対する反乱は、もはや後戻りの出来ないところまで来ている。米欧は、リビア国民を支援し、カダフィ政権をおわらせるだけでなく、それをはるかに上回ることをしなければならない。」と書いた。
「さらに言えば、リビア国軍は国民の殺戮を続けるならば、西側は、リビアの飛行場の爆撃も辞さないと伝える。デモ隊を武装することも排除出来ない。最悪のやり方は、デモ隊に道具をあたえないで頑張れということだ。」と書いていた。
同社説は、「1988年、地上の住民含め270人が犠牲となったパンナム機爆破犯の一人、アブデル・バセット・アルメグラヒ釈放という偽りの人道主義的理由でカダフィは英国と取引した。アルメグラヒ釈放後、彼は2年後の今も生きているが、英国企業がリビアに売却した通信機器や軍需品の一部が、ここ数日、リビア人殺戮に使われた可能性がある」と書いた。
同社説は「信じられないことだが、オバマ政権は、存命中の人間ではオサマ・ビン・ラディン以外で、最も多くの米国人の血に手を染めたカダフィ大佐の政権転覆よりも、エジプトのムバラク大統領を辞任に追い込むことに熱心だったようだ。リビア国民がカダフィ大佐に立ち向かった今、彼らには、積極的で明白なアメリカの支援を受ける価値がある。」と結んでいた。
昨晩、ケーブルテレビ「朝日二ユースタ―」「パックインジャーナル」という番組を見た。チュニジアに始まりリビアに至る反政府デモの動きは、アメリカの力の低下が生んだ結果と分析していた。国連は対 チュニジアSanction(制裁)を決議したと伝えられる。中国人の大挙一斉リビア引き揚げの動きは、中国政府のリビア問題に対する考え方を教えている。
いつものことだがリビア情勢にどう具体的に対処するのかについて日本政府の顔が全く見えて来ない。国民に分かり易く説明するのが最低限度の現政権の責務であろう。(了)
「数千人以上のリビアからの難民が、地中海に面したヨーロッパ諸国に到着した。海、空,陸路を問わない難民の数がふえるだろう。」
「2,800人以上の中国人を乗せたギリシャ船籍の船がクレタ島に着いた。マルタの首都、ヴァレッタに新たに2,200人の中国人が、リビア西部の街べンガジから到着した。数千人の避難民がリビア国境を越えてチュニジアに入った。ほとんどエジプト人とチュニジア人である。」と26日付けのWSJ紙が共同電で伝えていた。
同紙は、EU(欧州連名)人権擁護団体のHeinkeVeit氏は「今週だけで2万人以上が避難して来た。水、医薬品の確保、家族との連絡の手助けしている」と語ったと紹介している。WSJ紙を見るだけだが、首都トリポリでは、抵抗する反体制グル―プを軍隊が殺戮している様子を伝え、リビア情勢が悪化の方向に向けて日々エスカレートしていく様子を伝えている。
少し古いがWSJ紙日本版は、同紙22日付けの社説で「米欧は、リビア国民を積極支援すべき」と主張している。社説冒頭に「先週、アラブの自由の波がリビアに到着した時、カダフィ大佐は、国民を殺すことで対応した。高齢の国家テロリストに対する反乱は、もはや後戻りの出来ないところまで来ている。米欧は、リビア国民を支援し、カダフィ政権をおわらせるだけでなく、それをはるかに上回ることをしなければならない。」と書いた。
「さらに言えば、リビア国軍は国民の殺戮を続けるならば、西側は、リビアの飛行場の爆撃も辞さないと伝える。デモ隊を武装することも排除出来ない。最悪のやり方は、デモ隊に道具をあたえないで頑張れということだ。」と書いていた。
同社説は、「1988年、地上の住民含め270人が犠牲となったパンナム機爆破犯の一人、アブデル・バセット・アルメグラヒ釈放という偽りの人道主義的理由でカダフィは英国と取引した。アルメグラヒ釈放後、彼は2年後の今も生きているが、英国企業がリビアに売却した通信機器や軍需品の一部が、ここ数日、リビア人殺戮に使われた可能性がある」と書いた。
同社説は「信じられないことだが、オバマ政権は、存命中の人間ではオサマ・ビン・ラディン以外で、最も多くの米国人の血に手を染めたカダフィ大佐の政権転覆よりも、エジプトのムバラク大統領を辞任に追い込むことに熱心だったようだ。リビア国民がカダフィ大佐に立ち向かった今、彼らには、積極的で明白なアメリカの支援を受ける価値がある。」と結んでいた。
昨晩、ケーブルテレビ「朝日二ユースタ―」「パックインジャーナル」という番組を見た。チュニジアに始まりリビアに至る反政府デモの動きは、アメリカの力の低下が生んだ結果と分析していた。国連は対 チュニジアSanction(制裁)を決議したと伝えられる。中国人の大挙一斉リビア引き揚げの動きは、中国政府のリビア問題に対する考え方を教えている。
いつものことだがリビア情勢にどう具体的に対処するのかについて日本政府の顔が全く見えて来ない。国民に分かり易く説明するのが最低限度の現政権の責務であろう。(了)