ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

長期金利上昇は、デフレのぬるま湯から出ろと教えている?(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-09 09:17:55 | 経済学
中国人民銀行が9日から政策金利を0.25%引き上げると発表した。これにより1年物貸出金利は5.81%が6.06%に、1年物預金金利は2.75%が3.00%となる。中国は昨年10月、3年振りに政策金利を引き上げた後、12月に再利上げ、今回で3度目である。日本は相変らず実質ゼロ金である。ただ、8日、日本の長期金利が9ケ月振りの水準の1.315%へ上昇しているから日本でも金利動向に否応なしに関心が向けられるだろう。

今朝の「おはよう世界」が伝える米ブルームバーグニュ-スは、中国の利上げは、織り込み済みとして、8日のNYダウは、薄商いの中、前日比71ドル高、12,233ドルで取引を終了したとザラ・バートン記者が紹介していた。ゲスト出演したストラテジストのミッチェル・ヨシカミ氏は「中国の利上げは好い利上げである。」と歓迎していた。

「おはよう世界」(経済情報)に出演したみずほコーポレーション、柳原秀俊氏は「中国の利上げの影響は限定的で、米景気の先行き期待から、NY株式市場は終始堅調に推移した。NY外国為替市場では、米3年物国債入札不調を受けて債券が売られ、10年物国債の利回りは3.737%まで上昇、これを受けて、ドルが買われ、1ドル=82.33~35円、1ユーロ=112.19~25円で取引された。」などと解説していた。

中国関連のニュースでは「おはよう世界」で中国中央テレビ(CCTV)が、「中国で干ばつの被害が拡大して、深刻な事態に直面している。そのため、中国政府は、灌漑用の水を引くために農家への政府補助金を35%増やした。」などと伝えていた。中国の干ばつに関しては、8日日付けのWSJ紙でJamesT.Areddy記者がかなりのぺ―ジを割いて、国連関係者の談話として、中国小麦の生産が干ばつの影響で大幅に減少するリスクがあると紹介していた。

同記事によれば、今回のような早い段階で、FAO(世界農業機関)が、食糧危機について警告するのは異例だと書き、新華社電が「干ばつの被害はここ200年の歴史から見て最悪で、小麦生産地帯の水不足は深刻だ」と伝えたと紹介していた。同紙は「小麦粉の小売価格は12月,1月と2ケ月連続で前月比8%上昇、前年同月比では16%上げた。」と伝えた。

日本のスーパーではいまのところ食パンの値段は据え置かれている。しかし、下げる時は反応が鈍いが、上げる時はなぜか対応が早い。政府の小麦の売り渡し価格が上がれば、これ幸いとスーパーは値上げして来るものと見られる。小麦粉が上がれば、パンに限らず、スパゲッティー、うどんなどへも当然波及してくるだろう。

一方、8日のNY原油(WTI)先物相場は前日比バレル54セント値下がり、86.94ドルで取引を終了した。ただ、エジプト情勢次第では原油相場も反発してくるだろう。日本ではデフレのぬるま湯にどっぷり浸っており、風呂から出るに出られない状態が続いている。風呂からそろそろ出なさいと8日の東京債券市場での相場下落、長期金利上昇が教えている。(了)

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「お名刺」も大事だが、仕事に対する誇りはもっと大事だ(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-09 09:15:09 | 経済学
「お名刺を頂戴します」。初対面の日本人同士が繰り広げる典型的な光景である。大の男がどこの会社に勤めていようが、中身さえしっかりしておれば問題ない。「お名刺」が仕事をしているわけではない。にもかかわらず「名刺」にあくまでこだわる日本の文化が日本の国際化の、全てではないが、大きな妨げになっていると常々思っている。

「どちらの大学のご出身ですか。」ということをいい年齢をした男がしきりに聞きたがるのも日本独自の傾向である。こういう話をすると中国や韓国はもっとひどいですよ、と先日、さるひとからたしなめられた。日本人の多くは、名刺が物を言う世界というものは、それだけ遅れている証しだと言う風に捉えないのである。中身こそが大事なことを忘れている。その傾向が昨今益々ひどくなって来たように思えてならない。

なぜ今またこのようなことを書くのか。実はある職人さんの対応につくづく感心したからである。私ごとで恐縮だが、お風呂の排水ミスで階下のお宅に迷惑をける事故を起こした。ユニットバスは5年も経てば専門家にチエックされた方がいいと漏水原因をつぶさに調べてもらった職人さんからアドバイスを受ける機会があった。震災後の再建マンションだが12年経った。まさか風呂の流し場の壁に亀裂が出来、そこから水が漏れるとは想像しなかった甘さがあった。

建て替えマンションは2年前大規模修繕を実施した。ユニットバスのチエックをしっかりやっておくべきだったと反省している。人間の体で言えば年1回健康診断しているから健康には自信があると豪語している人が結構多い。ところがそれが大きな誤りであることは人間の体に限らず生き物は日々変化している。防腐剤なしでは生ものは腐り、朽ち果てるからだ。

筆者は今から30年前だが網膜剥離という大病を経験した。今は日々スケッチを楽しんでいるが、眼底の様子を見れば、正に奇跡だと定期検診ごとに担当医師に言われる。お世話になった県立西宮病院の市橋賢治先生のお陰である。市橋先生から色々なことを教えていただいた。特に印象に残っているのは「人間は突然、病気にはなりませんよ。」の言葉である。

ユニットバスと人間の体を同列に置いて、さもわかったような講釈をたれるな、との声が飛んで来そうだが、まだ10年そこそこでなぜ、漏水なのかと?と問うた。「10年も使っていると脆化は進む。ごく自然な現象です。」と調査に訪れた初対面の職人さんは穏やかに指摘した。

何が言いたいのか。同じ話をする場合でも、物の言い方一つで、スーっと頭に入る時とそうでない時とがある。そんなことも知らないのかといわんばかりに指摘されると悪印象を持たれ易い。一寸したやり取りだったが,日本という国は,まだまだ、見捨てたものではないと実感した。職人さんが今までの日本を支えて来た。これからの日本はリ―ダ―が方向を見失わなければであるが、職人さんの心意気さえあれば日本は十分世界の中で生き続けられると思った次第である。

「名刺」も大事である。しかし、名刺以前にもっと大事な物は何か。それは仕事に対する誇りである。たまたま職人さんと出会ったが、彼らの仕事ぶりと応対の立ち居振る舞いは、仕事に対する誇りから生まれたと確信した。行きずりの職人さんにひたすら感謝している。(了)

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