中国人民銀行が9日から政策金利を0.25%引き上げると発表した。これにより1年物貸出金利は5.81%が6.06%に、1年物預金金利は2.75%が3.00%となる。中国は昨年10月、3年振りに政策金利を引き上げた後、12月に再利上げ、今回で3度目である。日本は相変らず実質ゼロ金である。ただ、8日、日本の長期金利が9ケ月振りの水準の1.315%へ上昇しているから日本でも金利動向に否応なしに関心が向けられるだろう。
今朝の「おはよう世界」が伝える米ブルームバーグニュ-スは、中国の利上げは、織り込み済みとして、8日のNYダウは、薄商いの中、前日比71ドル高、12,233ドルで取引を終了したとザラ・バートン記者が紹介していた。ゲスト出演したストラテジストのミッチェル・ヨシカミ氏は「中国の利上げは好い利上げである。」と歓迎していた。
「おはよう世界」(経済情報)に出演したみずほコーポレーション、柳原秀俊氏は「中国の利上げの影響は限定的で、米景気の先行き期待から、NY株式市場は終始堅調に推移した。NY外国為替市場では、米3年物国債入札不調を受けて債券が売られ、10年物国債の利回りは3.737%まで上昇、これを受けて、ドルが買われ、1ドル=82.33~35円、1ユーロ=112.19~25円で取引された。」などと解説していた。
中国関連のニュースでは「おはよう世界」で中国中央テレビ(CCTV)が、「中国で干ばつの被害が拡大して、深刻な事態に直面している。そのため、中国政府は、灌漑用の水を引くために農家への政府補助金を35%増やした。」などと伝えていた。中国の干ばつに関しては、8日日付けのWSJ紙でJamesT.Areddy記者がかなりのぺ―ジを割いて、国連関係者の談話として、中国小麦の生産が干ばつの影響で大幅に減少するリスクがあると紹介していた。
同記事によれば、今回のような早い段階で、FAO(世界農業機関)が、食糧危機について警告するのは異例だと書き、新華社電が「干ばつの被害はここ200年の歴史から見て最悪で、小麦生産地帯の水不足は深刻だ」と伝えたと紹介していた。同紙は「小麦粉の小売価格は12月,1月と2ケ月連続で前月比8%上昇、前年同月比では16%上げた。」と伝えた。
日本のスーパーではいまのところ食パンの値段は据え置かれている。しかし、下げる時は反応が鈍いが、上げる時はなぜか対応が早い。政府の小麦の売り渡し価格が上がれば、これ幸いとスーパーは値上げして来るものと見られる。小麦粉が上がれば、パンに限らず、スパゲッティー、うどんなどへも当然波及してくるだろう。
一方、8日のNY原油(WTI)先物相場は前日比バレル54セント値下がり、86.94ドルで取引を終了した。ただ、エジプト情勢次第では原油相場も反発してくるだろう。日本ではデフレのぬるま湯にどっぷり浸っており、風呂から出るに出られない状態が続いている。風呂からそろそろ出なさいと8日の東京債券市場での相場下落、長期金利上昇が教えている。(了)
今朝の「おはよう世界」が伝える米ブルームバーグニュ-スは、中国の利上げは、織り込み済みとして、8日のNYダウは、薄商いの中、前日比71ドル高、12,233ドルで取引を終了したとザラ・バートン記者が紹介していた。ゲスト出演したストラテジストのミッチェル・ヨシカミ氏は「中国の利上げは好い利上げである。」と歓迎していた。
「おはよう世界」(経済情報)に出演したみずほコーポレーション、柳原秀俊氏は「中国の利上げの影響は限定的で、米景気の先行き期待から、NY株式市場は終始堅調に推移した。NY外国為替市場では、米3年物国債入札不調を受けて債券が売られ、10年物国債の利回りは3.737%まで上昇、これを受けて、ドルが買われ、1ドル=82.33~35円、1ユーロ=112.19~25円で取引された。」などと解説していた。
中国関連のニュースでは「おはよう世界」で中国中央テレビ(CCTV)が、「中国で干ばつの被害が拡大して、深刻な事態に直面している。そのため、中国政府は、灌漑用の水を引くために農家への政府補助金を35%増やした。」などと伝えていた。中国の干ばつに関しては、8日日付けのWSJ紙でJamesT.Areddy記者がかなりのぺ―ジを割いて、国連関係者の談話として、中国小麦の生産が干ばつの影響で大幅に減少するリスクがあると紹介していた。
同記事によれば、今回のような早い段階で、FAO(世界農業機関)が、食糧危機について警告するのは異例だと書き、新華社電が「干ばつの被害はここ200年の歴史から見て最悪で、小麦生産地帯の水不足は深刻だ」と伝えたと紹介していた。同紙は「小麦粉の小売価格は12月,1月と2ケ月連続で前月比8%上昇、前年同月比では16%上げた。」と伝えた。
日本のスーパーではいまのところ食パンの値段は据え置かれている。しかし、下げる時は反応が鈍いが、上げる時はなぜか対応が早い。政府の小麦の売り渡し価格が上がれば、これ幸いとスーパーは値上げして来るものと見られる。小麦粉が上がれば、パンに限らず、スパゲッティー、うどんなどへも当然波及してくるだろう。
一方、8日のNY原油(WTI)先物相場は前日比バレル54セント値下がり、86.94ドルで取引を終了した。ただ、エジプト情勢次第では原油相場も反発してくるだろう。日本ではデフレのぬるま湯にどっぷり浸っており、風呂から出るに出られない状態が続いている。風呂からそろそろ出なさいと8日の東京債券市場での相場下落、長期金利上昇が教えている。(了)