欧州株、ブラジル株安も、FOMC待ちで、ＮＹダウほぼ横ばいの12ドル高、原油一時バレル80ドル割れ

（学校で教えてくれない経済学）


ジルマ・ルセフ現ブラジル大統領がブラジル大統領決選投票で3ポイントの僅差で勝利したが、27日のブラジル市場では、株価が5.5％安、ブラジル通貨レアルが、10年ぶりの安値の1ドル＝2.56レアルへ値下がりしたと28日付のWSJ紙電子版が伝えた。同紙は銀行のストレステスト（健全性審査）で一部銀行が不合格になったことを受けて金融株中心に欧州株が1％近く値下がりしたと書いた。27日付のブルームバーグ電子版はブラジルレアル値下がりに触れ、「ブラジルレアルは、主要31通貨すべてに対して下げ、レアルは対ドルで1.9%下げた。」と書いた。28日朝放送のスペインTVEはブラジル大統領選挙結果に触れルセフ大統領は経済相を更迭し「ブラジル経済立て直しがキーワードだと語った」と伝えた。

28日朝放送のシンガポールCNAはインドネシア,ジョゴ・ウイドド大統領が34人の新閣僚を発表、内女性閣僚が1/4を占め、女性の外相を任命した。民間からテクノクラート20人を併せ選び「汚職撲滅と経済発展を目標とする。」と語り、汚職疑惑の8名は外れたと伝えた。ドイツZDFはウクライナ議会選挙が27日行われ、ヤツヌーク首相、ポロシェンコ支持グループがほぼ均衡の21％をそれぞれ占めた。ポロシェンコ大統領は選挙結果に不満を表明したが国民に支持されたと記者団に答える様子をテレビ画面に映していた。ロシアRTRはウクライナ議会選挙結果について「51%と低い投票率だった。首相グループ、大統領グループで連立を組む。EU加盟を新政権は進めるだろうが時間がかかる。ウクライナ東部2州では事実上選挙は実施されなかった。」と解説していた。

香港ATV,シンガポールCNA、上海RTSが共に香港で26日実施された世論調査で65%が学生などが行ったデモに対して反対していることが分かったと伝えた。香港ATVは香港警察の対応の中で公開ビデオに警察が市民に暴行を加える状況が意図的に削除された。公正を欠いていると民主化グループは抗議したと伝えた。一方タクシー組合は学生が道路占拠した結果売り上げが大幅に減った、民主化運動以前の問題だと抗議したと伝えた。韓国KBSはせォル号事件の裁判で元船長に死刑判決が出たが船長同様乗客救助をせず逃げた一等航海士３名に無期懲役の判決が出たことに遺族が反発していると伝えた。エボラ出血関連では28日朝7時台放送の米ABCは新たに5歳のアメリカ人男子にエボラ感染の疑いが出て隔離病棟に入れられたと伝えた。27日、羽田に帰国した日本人男性（45）は陰性だった。

27日、NY市場では、欧州株、ブラジル株値下がりも。NYダウは前日比ほぼ横ばいの12ドル高,16,817ドルで取引を終えた。10年物国債利回りはFOMC会合を控えて様子見で2.259%,NY外国為替市場では、1ドル＝107.81円、1ユーロ＝136.90円で取引された。NY原油は一時バレル80ドル割れの場面があったが81.00ドルで取引を終えた。NY 金はオンス1,229.10ドルと小動きだった。原油相場では先行き軟調を予測する見方が増えてきた。

世界的な傾向だが、政治、経済その他それぞれの分野で方向性を掴みかねているようだ。（了）