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日本はリセッション[景気後退]入り、しかも増税先送りで、円は買えない、NYで一時、1ドル=118.70円

2014-11-20 09:54:54 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


米FOMC(10月27,28日開催)議事録発表後、株反落、国債下げ(利回り上昇)、NY為替市場ではドル高円安が進み一時1ドル=118.70円を付けたと19日付WSJ電子版が伝えた。19日付ブルームバーグ電子版はFOMC議事録に「多くの参加者は、FOMCは、中長期のインフレ期待が下方にシフトする可能性があることを示す兆候に注意を払うべきだと表明した。」と書き「インフレ期待がしっかり抑えられた環境の中で、人的資源のたるみ(sluck)が減り、インフレ率は目標の2%に戻ると引き続き予想した」と書いたと伝えた。また議事録には「欧州、中国、日本で下振れリスクが高まった。国外の経済・金融情勢が一段と悪化した場合、中期的な米経済成長は現在の予想より減速する可能性があるとの認識を示した」と書いたと伝えた。19日NY市場では、NYダウは前日比2ドル安、17,685ドル、10年債利回りは2.358%へ上昇、為替市場では1ドル=117.99~118.01円、1ドル=148.05~16円で取引を終えた。NY原油(WTI)はほぼ横ばいのバレル74.58ドル、NY金は小幅安のオンス1,193.60ドルで取引を終えた。原油、ガソリン安は米年末商戦にプラスだ。

19日付のブルームバーグ電子版は「欧州は日本から学ばないとよりひどい苦境に追い込まれる」とMohaedA.El-El-Erian記者が書いた。同記事によれば「アメリカのエコノミストは自信たっぷりに、日本政府に景気低迷からの脱却の方法を説いた。ところが、欧米が08年の金融危機後の低迷からいまだに抜け出していない。今回また一つ教訓を日本が示してくれた。日本が7~9月にマイナス成長となり、リセッションに逆戻りした。日本は増税を先送りした。景気の弱さが長引く国が、政府債務増大を抑えるなどの複数の目標を追求するときにおこる混乱を反映している。日本は経済の奥深く根付いた成長を抑える要因を取り除くことがいかに難しいかを示した。」と書いていた。欧米のメディアの論調の中に「日本がリセッションに逆戻りした。」という表現がいたるところに出てくる。日本に住んでいると気づかない。しかし、欧米から見ると、どうしても、円は買えないとなるのだろう。

一方、日本政府観光局は19日、2014年1~10月に日本を訪れた外国人旅行者数(推計)が前年同期比27.1%増、1,100万9,000人に達したと発表した。トップは台湾で26.4%増、238万1,200人、2位韓国、6.8%増、224万5,400人、3位中国、80.3%増、201万1,800人とあった。中国CCTVの19日昼の放送で日本を訪れる観光客が急増している。日本は食べ物がおいしい。空気がきれいだなどと語る中国人の声を紹介する一方、円安が20%進み日本向けの輸出に急ブレーキがかかっている。この先商売できないという不平も併せ紹介していた。京都四条河原町界隈を歩くとどこの国かと見まがうほどに外国人で溢れている。大阪でも近鉄、阪神、地下鉄が乗り合う難波駅の混雑ぶりは息苦しいほどである。日本画教室のある大阪日本橋には電気街がある。早朝から大型バスが列をなして並ぶ。免税店には長蛇の列だ。19日NYでドル買い円売りが一段と進んだ。外国人観光客はさらに増えそうだ。

原油、ガソリン、灯油安も冬場に向けて家計への一幅の清涼剤になるかもしれない。(了)

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