12日、米中首脳会談開催も、ワシントンの関心は次期大統領選挙へ、NYダウ変わらず、

ＮＹ為替市場でドル買い（学校で教えてくれない経済学）


「中間選挙が終わった今、ワシントンの関心は次期大統領選に移っている。」と近着ニューズウイーク誌日本版11月18日号にザカリー・ケック記者は書いた。同記事によると①米農業団体は農産物の関税で日本の譲歩がない限りTPP交渉から日本を外すよう要求している。特に自民党が保護しようとしている豚肉は、大統領選挙で接戦が予想されるアイオア州やノースカロライナ州で生産されている。②アメリカの自動車メーカー団体は日本の自動車市場は先進国で最も閉鎖的だと主張している。非関税障壁を理由にTPP交渉に日本を参加させることに反対している。③オハイオ州で負けた共和党候補は最終的に大統領選挙で民主党候補に勝利したことがない。オハイオ州は自動車産業の中心であるミシンガン州に接し、自動車産業と密接な関係にある。④大統領になりたければ自動車産業を敵にまわすわけにいかない。」結論として「自由貿易協定を支持する共和党が議会を制して、希望が見えたTPPだが、大統領選でとん挫するだろう。」と書いていた。アメリカという国は、大統領選挙になればなんでもありになる。40数年前だが、日米繊維交渉の際、現地で実感した。

NHK/BS「ワールドニュース」をみることから1日が始まる。12日朝放送の米ABCは「12日、北京で米中首脳会談が開かれる」と伝えた。「貿易と経済が最重要課題であるが気候温暖化問題、エボラ出血熱問題も討議される。サイバー攻撃、人権問題でアメリカの譲れない問題も話し合われるだろう」とABC記者が解説していた。香港ATVはAPECでの習近平国家主席が各国の首脳を次々出迎える様子をテレビ画面で映した後、『安倍首相に対しては笑顔が見られなかった。中国と日本の関係は冷え込んだままだ。』と解説していた。豪ABCは「APECに出席したアボット首相は円形テーブルでロシア、プーチン大統領の左に座った。終始顔を合わさなかった。アボット首相はプーチン大統領と15分間会談した。何が話し合われたか不明である。アボット首相はウクライナ東部でのマレーシア航空機撃墜にロシアが関与したと受け止めているようだ。」と伝えた。

ロシアRTRは「ウクライナ軍によるウクライナ東部親ロシア派攻撃の際、焼夷弾が使用されたことが裏付けられた。」と伝えた。APEC関連ではプーチン大統領は習主席との首脳会談を行い、西シベリアから50億バレル天然ガスのパイプライン施設に50億ドル投資することが決まったと伝えたあと「プーチン大統領は習主席、インドネシア大統領と会談のあと豪アボット首相とも会談『マレーシア航空機墜落に哀悼の意を伝え、一刻も早い原因究明を図りたい』と伝えた」と紹介していた。シンガポールCNAは「セゥオル号船長に禁固36年の判決が出た。遺族は死刑判決を期待していた。検察は控訴した。」と伝えた。『韓国は法律を見直す必要がある』と語る町の声を紹介していた。

11日、NY市場ではNYダウは前日比横ばいの1ドル高、17,614ドルで取引を終えた。債券市場はベテランズデーで休日、NY為替市場でドルが買われ1ドル＝115.96円、1ユーロ＝144.66円、NY原油バレル77.94ドル、NY金はオンス1,162.80ドルで取引された。（了）