(学校で教えてくれない経済学)
『あなたの肥満,腸内細菌の不足が原因かも』のタイトルで11月20日付のWSJ紙電子版にMelindaBack記者が書いていた。同記事によれば「細菌が人間の健康に影響しているという研究が急増している。肥満率上昇の一因は抗生物質使用が増えたため、人間が食べ物を効率よくエネルギーに転換する一助となりうる細菌が減っていることかもしれないということがわかってきた。」「腸内細菌が動物の体重に影響を及ぼすことは数十年前から分かっていた。ニューヨーク大学微生物学者マーティン・ブレーザー氏によると『酪農家たちは1950年代から家畜や家禽を太らせるために抗生物質を与えてきた。少量のペニシリンを4週間マウスに与えるだけで成長してから肥満になることが明らかになった。』と話す。ただ、肥満と細菌の因果関係の研究は今始まったばかりだ。」とMelindaBack記者は書いていた。日本人が同じことを指摘しても相手にしない。ところがアメリカの新聞に出ていたとなるとコロッと見方を変える人が日本人に多いから面白い。今回のWSJ紙電子版の記事に豚や牛を太らせる為に昔から抗生物質を使っていたという話が出ていたことに注目したい。
『原油安が変えるパワーバランス、米中浮上しロシアが沈む』というタイトルで11月20付ブルームバーグニュース電子版にRichMillar記者が書いていた。同記事によると「1980年代後半の原油価格急落はでソビエット連邦が存続するのに必要な収入源の多くを奪い、ソ連崩壊につながった。90年代イラクのサダム・フセイン大統領がクエート侵攻を決定した背景にも原油市場の不調があったと考えられる。」「ロシアはいまも石油市場の軟調に苦しんでいる。イランやヴェネズエラも同様だ。一方アメリカと中国は恩恵を享受している」「サウジアラビアとクエートは市場シエアを奪おうと価格競争を始めた。ロシアの国家予算の半分近くは石油と天然ガスの収入で賄われている。欧米からの経済制裁と原油安の挟み撃ちで、ロシア経済は1964年から82年にかけてブレジネフ時代に匹敵する長期低迷を経験するかもしれない。」「イランでは石油収入が30%落ち込んだとロウハ二大統領が議会で演説した。イランが財政均衡するには採算レベルのバレル143ドルを実現する以外ない」「アメリカは核プログラムでのイランとの交渉、ウクライナをめぐるロシアとの交渉で有利だ。もうひとつの勝利国は中国だ。中国の原油輸入依存率は60%だ。原油安により中国はロシアとの天然ガスパイプライン建設交渉を有利に進めることが出来た。」と書いていた。
20日、NY市場で、欧州の景況感悪化を材料に安くはじまったNYダウは、フィラデルフィア連銀景況感指数の大幅改善、米中古住宅販売高が予想を上まわったと伝えられて持ち直し、前日比33ドル高、17,719ドルで取引を終えた。10年物米債券の利回りは2.338%へ低下、NY外国為替市場では、1ドル=118.25~28円、1ユーロ=148.31~37円で取引された。NY原油(WTI)は小幅高バレル75.58ドル、NY金は小幅安オンス1,190.70ドルで取引された。OPEC総会で減産合意が不調に終わればバレル65ドルとの観測が出てきた。
2015年は良きにしろ悪きにしろ原油安が世界の政治経済のキーワードになりそうだ。(了)
『あなたの肥満,腸内細菌の不足が原因かも』のタイトルで11月20日付のWSJ紙電子版にMelindaBack記者が書いていた。同記事によれば「細菌が人間の健康に影響しているという研究が急増している。肥満率上昇の一因は抗生物質使用が増えたため、人間が食べ物を効率よくエネルギーに転換する一助となりうる細菌が減っていることかもしれないということがわかってきた。」「腸内細菌が動物の体重に影響を及ぼすことは数十年前から分かっていた。ニューヨーク大学微生物学者マーティン・ブレーザー氏によると『酪農家たちは1950年代から家畜や家禽を太らせるために抗生物質を与えてきた。少量のペニシリンを4週間マウスに与えるだけで成長してから肥満になることが明らかになった。』と話す。ただ、肥満と細菌の因果関係の研究は今始まったばかりだ。」とMelindaBack記者は書いていた。日本人が同じことを指摘しても相手にしない。ところがアメリカの新聞に出ていたとなるとコロッと見方を変える人が日本人に多いから面白い。今回のWSJ紙電子版の記事に豚や牛を太らせる為に昔から抗生物質を使っていたという話が出ていたことに注目したい。
『原油安が変えるパワーバランス、米中浮上しロシアが沈む』というタイトルで11月20付ブルームバーグニュース電子版にRichMillar記者が書いていた。同記事によると「1980年代後半の原油価格急落はでソビエット連邦が存続するのに必要な収入源の多くを奪い、ソ連崩壊につながった。90年代イラクのサダム・フセイン大統領がクエート侵攻を決定した背景にも原油市場の不調があったと考えられる。」「ロシアはいまも石油市場の軟調に苦しんでいる。イランやヴェネズエラも同様だ。一方アメリカと中国は恩恵を享受している」「サウジアラビアとクエートは市場シエアを奪おうと価格競争を始めた。ロシアの国家予算の半分近くは石油と天然ガスの収入で賄われている。欧米からの経済制裁と原油安の挟み撃ちで、ロシア経済は1964年から82年にかけてブレジネフ時代に匹敵する長期低迷を経験するかもしれない。」「イランでは石油収入が30%落ち込んだとロウハ二大統領が議会で演説した。イランが財政均衡するには採算レベルのバレル143ドルを実現する以外ない」「アメリカは核プログラムでのイランとの交渉、ウクライナをめぐるロシアとの交渉で有利だ。もうひとつの勝利国は中国だ。中国の原油輸入依存率は60%だ。原油安により中国はロシアとの天然ガスパイプライン建設交渉を有利に進めることが出来た。」と書いていた。
20日、NY市場で、欧州の景況感悪化を材料に安くはじまったNYダウは、フィラデルフィア連銀景況感指数の大幅改善、米中古住宅販売高が予想を上まわったと伝えられて持ち直し、前日比33ドル高、17,719ドルで取引を終えた。10年物米債券の利回りは2.338%へ低下、NY外国為替市場では、1ドル=118.25~28円、1ユーロ=148.31~37円で取引された。NY原油(WTI)は小幅高バレル75.58ドル、NY金は小幅安オンス1,190.70ドルで取引された。OPEC総会で減産合意が不調に終わればバレル65ドルとの観測が出てきた。
2015年は良きにしろ悪きにしろ原油安が世界の政治経済のキーワードになりそうだ。(了)