EU(欧州連合)の5月のインフレ率(消費者物価指数)が年3.7%発表についで英国が6月17日、年3.3%と発表した。米国は5月の卸売物価指数が前月比1.4%増と発表した。欧米で物の値段が確実に上がっていることを教えている。
米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が、来週火、水曜に開くFOMC(連邦公開市場委員会)で「利上げ打ち止め」をはっきりさせ、次に「利上げ」へ踏み出す姿勢を示すかどうかが注目されている。
ところが、今朝のWSJ紙を読むと、市場の「期待」どおりに「利上げ」へ舵取りが出来ず、利上げのタイミングが9月以降にずれ込むとの見方が出てきたようだ。これを受けて6月17日、NY外国為替市場で、1ユーロ=1.5509ドル、1ドル=107.94円で取引された。
日本では金利の話は話題にもならない。しかし、欧米では、金利が為替相場に敏感に反応する。日本はゼロ同然の預金金利でも個人の預金が増える国である。そのことが異常な状態であることに、マスコミも政治家も見て見ぬ振りをしている。
日本の若者は、原油の値上がりといえばピンと来ない。しかし、ガソリンが値上がりするというと敏感に反応しますよという話を先日聞いた。ガソリンには反応するが、その前工程の粗製ガソリン(ナフサ)の値上がりが、即、合繊やプラスチックの値上がりに連動することにも反応しない。そんなことは自分と係わりないことだと思い込んでいるのだろう。
同じ値段のパンがだんだん小さくなっている。ちくわも小ぶりになってきた。画材屋でスケッチ画をリプリントするハガキを買うが確実に値上がりしている。ティシュの箱が小さくなって久しい。新聞代も諸物価高騰によりと他人のせいにして値上げを発表するだろう。
NY原油先物市場で、6月17日、WTI(軽質油)がバレル134.01ドルで取引された。米国ではガソリンの値段がガロン4ドルを越えた。今朝のCNNテレビを見ているとカリフォルニアではスタンド売りでガロン4ドル38セントと出ていた。1年で倍近く値上がりした。
原油相場は、ドル先安を見越して、値上がりしてきた。ところがドル先安感が後退しても、頑強に130ドル台に居座っている。昨日、5月の米住宅着工が17年ぶりの低水準と米商務省が発表した。米国がインフレを警戒しながらも利上げに踏み切れない背景の一つである。
NY金先物相場はトロイオンス886ドルで取引された。金は一時、1017ドルまで値上がりした。ドル先安感の後退で値下がりしたが、ズルズルと下げない。プラチナも2000ドル台で頑強だ。口先でドルは強い、強いというが、金プラチナの方が物知りなのかもしれない。
今朝のCNNテレビが、中国貿易関係者が大挙米国を訪れ、1兆5000億円の大型商売をまとめたと紹介していた。中国の人民元が1ドル=6.8元台をはじめてつけた。2005年の人民元切り上げ以降、対ドルで20%切り上げだが、中国の米国向け輸出は減らない。
日本の朝刊に、福田首相が、G8の通信社を前に、「日本は消費税5%で頑張っているから財政赤字になった。国民世論がどう反応するか、今考えているところだ」と話したと出ていた。国民に直接顔を向けて話すのが先だろう。日本の指導者から国民の目線が見えてこない。
アイルランドがEU(欧州連合)の基本条約批准を否決した。EU,英国でインフレが進み、それがユーロ相場にも影響する。米国も大事だが、欧州の動きにも目を向けたい。(了)
米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が、来週火、水曜に開くFOMC(連邦公開市場委員会)で「利上げ打ち止め」をはっきりさせ、次に「利上げ」へ踏み出す姿勢を示すかどうかが注目されている。
ところが、今朝のWSJ紙を読むと、市場の「期待」どおりに「利上げ」へ舵取りが出来ず、利上げのタイミングが9月以降にずれ込むとの見方が出てきたようだ。これを受けて6月17日、NY外国為替市場で、1ユーロ=1.5509ドル、1ドル=107.94円で取引された。
日本では金利の話は話題にもならない。しかし、欧米では、金利が為替相場に敏感に反応する。日本はゼロ同然の預金金利でも個人の預金が増える国である。そのことが異常な状態であることに、マスコミも政治家も見て見ぬ振りをしている。
日本の若者は、原油の値上がりといえばピンと来ない。しかし、ガソリンが値上がりするというと敏感に反応しますよという話を先日聞いた。ガソリンには反応するが、その前工程の粗製ガソリン(ナフサ)の値上がりが、即、合繊やプラスチックの値上がりに連動することにも反応しない。そんなことは自分と係わりないことだと思い込んでいるのだろう。
同じ値段のパンがだんだん小さくなっている。ちくわも小ぶりになってきた。画材屋でスケッチ画をリプリントするハガキを買うが確実に値上がりしている。ティシュの箱が小さくなって久しい。新聞代も諸物価高騰によりと他人のせいにして値上げを発表するだろう。
NY原油先物市場で、6月17日、WTI(軽質油)がバレル134.01ドルで取引された。米国ではガソリンの値段がガロン4ドルを越えた。今朝のCNNテレビを見ているとカリフォルニアではスタンド売りでガロン4ドル38セントと出ていた。1年で倍近く値上がりした。
原油相場は、ドル先安を見越して、値上がりしてきた。ところがドル先安感が後退しても、頑強に130ドル台に居座っている。昨日、5月の米住宅着工が17年ぶりの低水準と米商務省が発表した。米国がインフレを警戒しながらも利上げに踏み切れない背景の一つである。
NY金先物相場はトロイオンス886ドルで取引された。金は一時、1017ドルまで値上がりした。ドル先安感の後退で値下がりしたが、ズルズルと下げない。プラチナも2000ドル台で頑強だ。口先でドルは強い、強いというが、金プラチナの方が物知りなのかもしれない。
今朝のCNNテレビが、中国貿易関係者が大挙米国を訪れ、1兆5000億円の大型商売をまとめたと紹介していた。中国の人民元が1ドル=6.8元台をはじめてつけた。2005年の人民元切り上げ以降、対ドルで20%切り上げだが、中国の米国向け輸出は減らない。
日本の朝刊に、福田首相が、G8の通信社を前に、「日本は消費税5%で頑張っているから財政赤字になった。国民世論がどう反応するか、今考えているところだ」と話したと出ていた。国民に直接顔を向けて話すのが先だろう。日本の指導者から国民の目線が見えてこない。
アイルランドがEU(欧州連合)の基本条約批准を否決した。EU,英国でインフレが進み、それがユーロ相場にも影響する。米国も大事だが、欧州の動きにも目を向けたい。(了)