「おい、本当にナイフはこの山に捨てたんだろうな」
「はい…」
「で、どの辺だ」
「ここを登りきった所がガケになっています。そこから放り投げましたので、その下にあるはずです」
「そうか…」と刑事は言い、フッと笑った。
かくして血の付いたナイフは見つかり、すでに自白していたオレは犯人にされてしまった。
「されてしまった」とは何ごとか、ですって? とんでもない。オレは犯人じゃない、ただの超能力者だ。事件のニュースを見た瞬間、その凶器から手口までわかってしまったのだ。交番の前で不審な動きをしてしまい、尋問を受けるハメになった。
シボられればつい口にしてしまうというもんだ。犯人しか知りえない事実まで知っているんだから仕方がない。ただ残念なのは、真犯人の顔や居場所までわかるほど、オレの超能力が凄くないってことだ。
Copyright(c) shinob_2005
「はい…」
「で、どの辺だ」
「ここを登りきった所がガケになっています。そこから放り投げましたので、その下にあるはずです」
「そうか…」と刑事は言い、フッと笑った。
かくして血の付いたナイフは見つかり、すでに自白していたオレは犯人にされてしまった。
「されてしまった」とは何ごとか、ですって? とんでもない。オレは犯人じゃない、ただの超能力者だ。事件のニュースを見た瞬間、その凶器から手口までわかってしまったのだ。交番の前で不審な動きをしてしまい、尋問を受けるハメになった。
シボられればつい口にしてしまうというもんだ。犯人しか知りえない事実まで知っているんだから仕方がない。ただ残念なのは、真犯人の顔や居場所までわかるほど、オレの超能力が凄くないってことだ。
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