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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

尾崎豊フィルムコンサートにて

2005-05-22 08:27:24 | エッセイ
 2ヶ月ほど前になるが、尾崎豊のフィルムコンサートを見に行った。

 根がアマノジャクなものだから、生きて皆にもてはやされている時は見向きもしなかったが、去年、CDを聞いてからハマってしまった。いまどき、あれほど全身全霊で歌う歌い手、というのを僕は知らない。しばらくは、他の歌手がみんな口先だけで歌っているような気がして仕方なかった。
 もう13年。生きていれば、現在39歳。やはり力強くロックやバラードを歌っているだろうか。それから、今の世の中についてどういう風に考えるのか、聞いてみたい気もする。

 さて、そのフィルムコンサート。定員2000人の会場に200人ほどしか入っていないのは意外だった。ナマではないから満員にはならないとは思っていたが、あまりの静かさにいささか拍子抜けしてしまった。まあその分、しみじみと聞くことはできたのだが。
 そんな中、30前後の女性が1人、ぽつんと観客席にいるのが見えた。勝手な想像であるが、昔好きで好きで、彼が死んでからもずーっと想い続けているんじゃないだろうか。ひょっとしたらそのせいで、未だに独身を通しているのかもしれない。あるいは、彼氏は彼氏、旦那は旦那として、尾崎のことが忘れられずにいるのかもしれない。
 だとすれば、それはそれで、尾崎というのは幸せな男であるに違いない。はるかに及ばないが、そういう男になりたいとも思う。

 ところで、JR(東京近辺だけか?)の列車が来る前の案内メロディが、「アイ・ラヴ・ユー」のイントロによく似ていると思うのだがどうだろう。

コメント
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