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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

武士に二言は

2007-11-11 08:45:23 | 時事
 
 民主党の小沢代表が、いったん辞意を表明しながら撤回した。周りに説得され、いろいろ考えてのことだろうが、どうも気に入らない。
 一時的な感情に流されたにせよ、あれだけ“ブッて”おきながら続投なんて、みっともないったらありゃしない(個人的に小沢氏がどうこういうわけではない。誰であれ、ああいうことしたらみっともないのだ)。ひょっとしたら彼なりの深い計算があったのかもしれないが、〈大政翼賛会〉みたいなのができなかったのは、ある意味良かったとも言える。

 古くはキャンディーズの「普通の女の子に戻りたい」だの、都はるみの「普通のおばさんになりたい」だの、はっきり宣言したわりには全然そうなっていない例がある。
 新しいところでは、2006年のドイツW杯後に代表から引退したはずの中澤選手は未だに招集に応じているし、どっかの野球チームの監督をやっている萩本欽一は、何とか言う選手の不祥事を受けて「もう野球はやめるよ」なんて言っていたのに、今も続けている。
 中澤選手が国際試合でいくら活躍しようが、欽ちゃんが『24時間テレビ』で70キロ走ろう(歩こう)が、どうも応援する気になれないのは、これらの件があるから。

 テレビにも出る有名人てえのは、一度口にしたことは実行しなきゃならないんじゃないかと思う。軽々しく出処進退を言うもんじゃないし、言ったからには、それは守らないと。
 言葉が軽くなっているような気がするのは、僕だけだろうか。

 ところで、もともと義理人情に厚い人なのか、それとも年をとられた(失礼!)せいなのか、小沢氏は意外と涙もろいようだ。「剛腕」と称されている氏だが、強気に見える分、その内面は逆に弱いのかもしれない。いじめっ子だった奴が、ちょっとしたきっかけですっかり弱くなってしまうなんてことは、よくあること。亀田兄弟だって、見た目とは違って気が小さいんじゃないかと思う。
 肩を怒らせているような人間、組織、国家ってのは、内実はとても弱いものなのかもしれない。

 も一つところで、大連立だの政界再編だの騒いでいるが、おそらくそれは政治の本質ではないと思う。会社の組織替えや人事と同じく、形を作るだけのものであって、それで以って何をやるかというのが大事なことであろう、と。非常に地味なものなんだけど、検討して議論して法律を制定するという、そういうことの方が、はるかに大切なような気がする。

 …何だか頑固オヤジみたいになってしまいました。

 〔写真はasahi.comより〕


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