暑い日が続く。海に山にプールにと、あちこち出掛けるのもいいが、家で汗かきながら本を読むのも、いい。
これは〈新潮文庫の100冊〉などのキャンペーンによるところが大きい。どーんと100冊並べられると、「こりゃいかん。もっと読まなきゃ」と思ってしまう。それに、出掛けてばかりだと、ひどく疲れてしまうし。
学生の時は、ヒマさえあれば本を読んでいた。昔っからほとんど乱読なのだが、ハマったのはまず『僕って何』で芥川賞をとった三田誠広という作家(最近あまり出てこないが、この人の文章は読みやすい)。『Mの世界』や『龍をみたか』、『考えるウォークマン』なんかを読み、さらにカフカの『変身』、カミュの『異邦人』、ドストエフスキーの『罪と罰』は若いうちに読んでおくべきだということを教えてもらった。『罪と罰』は読むのも時間かかったが、何ヶ月もの間、とりつかれたようになっていた。ドストエフスキーならではのことだが、そういう経験もないといけないだろうと思う。
『カラマーゾフの兄弟』なんかも読みたいと思っているのだが、なかなか。退職でもして時間ができたら、ぜひ読んでみたいものだ。
あと読みやすいところでは、ショートショートの星新一もよく読んでるし(難しい本のあとは特にいい)、最近では、恩田陸さんの『Q&A』や重松清さんの『きよしこ』も良かった。
自己啓発物としては、デール・カーネギーの『人を動かす』や『道は開ける』はお勧めの定番だし、もう絶版になったけれど、八幡俊という人の『自分を強くする本』は、宝物のようになっている。この八幡俊という人は、本名・櫻木健古でいろいろと本を出している。残念ながら、5年ほど前に亡くなってしまったが。
それから、川北義則さんや山武也さんという人も、いい本書いている。
友人や恋人と同じく、本にも相性というのがある。自分に合ったものを見つけ、それにハマるというのもいいもの。それと、しっかりした本を読んでる奴と読んでない奴の顔つきってのは確実に違うものだから、ちゃんとした人間(オトナ)になるためにも、本はたくさん読むべし。
…と言いつつ、これから子供たちとキャンプに行ってきます。