菅直人君との話し合いが決裂したそうで、小沢一郎君が民主党の代表選に出ることになった。
同じ党でありながら、片や金権反対の合議派、片や金権信奉の親分肌ということで、「猪木 vs.アリ」よろしく〈世紀の対決〉みたいになっている(または栃若のようながっぷり四つ)。W杯の決勝じゃないけれど、結果次第でこれからの日本/世界の流れが変わってしまうことに。
国民は菅君、国会議員は小沢君を多く支持しているようで、これまた“ねじれ現象”だと言える。
おそらく小沢君が勝つだろうが、表舞台に出てくることになれば、マスコミからまた叩かれることになるだろうし、国民からの視線も自然厳しくなるだろう。もうしばらく静かにしていればいいのに、と思うのだが、これまた「怖いもの見たさ」である。
新聞や週刊誌は売れるし、報道番組やバラエティ番組もより見られるし(マスコミの陰謀か)、飲み屋での世間話も盛り上がって余計飲むことになるから、あるいは景気対策の一環と言えるのかもしれない。(そこまで考え抜いたか)
冗談はともかく、かわいそうなのはポッポッポの鳩山由紀夫君(引退すんじゃなかったのか)。薩長を結んだ坂本龍馬を気取ったか、2人の間を取り持つつもりが無駄働きになって、ボヤいていたとか。
菅君も小沢君も、唯一の総理経験者とはいえ、鳩山君が相談相手というのも気の毒。どう見ても力不足、ああいう甘ちゃんが仲介役じゃあね、というのが大方の見方のはず。背は高いけど、2人に比べればスケール小っちゃいんで、いいように使われただけ。
こういう混迷の時代を乗り切るには小沢君みたいな強引なリーダーが必要、という意見には賛成(失礼ながら人相よろしくないんで損しているようだけど)。ただ検察含め、国民がどれだけ「寛容」になれるか。国民の力量が問われるところ。(チマチマした今の日本じゃ、難しいのかも)
ところで、3年前の野党時代に代表から退くと言いながら続投した小沢君、政界を引退すると言っていた鳩山君、そして北海道で農家やると言いながらサッカー協会の理事に納まっている岡田君、みんな嘘ばかり。「言うたことはちゃんと守れ!」と言われて育った者として、こういうのには寛容になれない。
…下世話な話になってしまったんで、最後にお口直しを。
何年、何十年かして、小沢君が引退/亡くなった時、「ああいう剛腕政治家もいたよな」と懐かしがられることだろう。政治家に限らず、現役/生きてる時はなかなか誉めてもらえないもの、それが世の中。
あそれから、いつだったか小沢君が「西洋の一神教は排他的」とか言って物議を醸していたが、あれはあれで一面の真理を突いていたように思う。
〔写真はテレ朝NEWSより〕