思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

松本龍大臣は、民主制国家の政治家として不適格です。議員辞職すべきです。

2011-07-04 | 社会批評
組織内における上下関係はありますし、必要です。
しかし、政治レベル=公共レベルにおける人間関係には、上下意識はあってはなりません。
それは、主権者を市民・国民とする近代民主主義の原則です。
主権者の「一般意思」を代行するのが政治家であり、政治家自身に権力があるのはないのです。
自衛隊と言う名の軍隊組織における上下関係を規範として、政治家の関係(大臣と知事)を語った復興大臣・松本龍さんの発言(宮城県知事に対して、「長幼の秩序を知れー自衛隊員なら弁えている」)は、失言というレベルの話ではなく、民主制国家における政治家として不適格な言動=思想であると言わざるを得ません。当然、国会議員を辞職しなければならないはずです。

武田康弘


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コメント

上下意識(石原家の人々も) (ちゃぼ)

自衛官、警察官、消防士などが命がけの現場で人命を救う場合のみ例外として許される上官の命令を対等な政治家の立場で持ち出すのは言語道断です!

しかし、口に出すか出さないだけで上下意識(倫理)を持っている政治屋は多いのではないでしょうか?

自民党・石原幹事長の批判が響かないのは、彼も父親と同じでこの意識が強いからだと思います。


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主権在民=社会契約論の理解 (武田康弘)

まったくですね。

「社会契約論」に基づく主権在民という近代民主主義の原理をわきまえない政治家は、民主主義における政治家たる基本資格に欠けるというほかありません。わが国が民主制国家(互いの対等と自由を承認しあうことで成立するルール社会)になっていない証拠です。

石原慎太郎さんや中曽根康弘さんなどは、主権在民の原理(社会契約論)についての理解が曖昧なために、時代錯誤の国家主義から抜けられないのです。55代総理大臣・石橋湛山の思想をきちんと勉強することが必要ですね。岩波文庫にある『石橋湛山評論集』を熟読する、岩波ブックレット『石橋湛山と小国主義』と併せて勉強することは、民主制国家における日本の政治家の基本要件だと言えましょう。

「主権在民の原理」を明晰に認識しないで「政治的実力者」になるのは、ほんとうに危険なことなのです。それはわが国の悲劇とも言えます。民主的倫理に基づく教育、政治を徹底することでしか、困難な課題は解決の可能性を持ちません。考え・対話し、決定するー対等な人間同士として。それのみが、「自由に基づく共同体」をつくるのです。

コメント (2)
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