ずいぶん前からこの伝記をご紹介しようと思っていましたが、
エリノア・ルーズベルトという女性をどう評したらよいか?うまく書けずにいました。
彼女は、どのような面からも感動的な人であり、簡潔にまとめられないのです。
この奥の深い豊かな人物、明晰で優しく強い女性を知るには、ぜひ、本書を手にとって読んでみてください。
こども向けの伝記ですので、写真も豊富で、編集も工夫され読み易いですが、中身は詰っています。頭と心が一緒に感動でいっぱいになります。
ここには消えることのない希望があります。
公私ともに辛く困難な道を歩んだエリノアさんは語ります。
「女性と言うものは、さまざまな障害をはねのけて、1センチずつ前進するものなのです。」
HUMAN BEINGS=「すべて人間」に共通する考え方は必ず見つかると確信し、不可能と思われた『世界人権宣言』(1948年に国連で採択)をフランスのルネ・カサンらと共に起草しました。包み込むような深い愛の心と行為と、「独裁者に従うくらいなら死んだ方がよい」という強靭な意思と、誰もがしり込みする難題に挑む勇気と・・・・
武田康弘