★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

Aimez-vous Brahms?

2011-06-02 23:07:24 | 音楽
中学生の頃、ブラームスの間奏曲かラプソディーかなにかを発表会のために練習してて、あまりの弾きにくさに日々生きていくのが辛かった(笑)私はシューベルトやシューマンの方が好きだった。ショパンは婦女子の好きなもんだと思っていたのであまり好きでなかった。ベートーベンは左手が難しすぎた(笑)思うに、誰かが「ブラームスのシェーンベルクへの影響がすっごい」とか私に忠告してくれれば、私のことである、その虚栄心でもっと一生懸命ブラームスを練習したかも知れない。私はブラームスをロマン派のくせに煮え切らないやつぐらいに思っていた。

……ここまで書いてきて思ったが、つくづく思春期の私は音楽を中途半端に史的に理解しようとしていて、ほんと駄目であった。というのも、学校の音楽の先生やピアノの先生が「史郎君の音は高音が澄み切ってるわね」とか「歌い方が子ども離れしている」とか褒める癖にハノンをちゃんと練習させなかったのがいかん……というのは冗談だが、私の興味は徐々に思想や文学に移っていってしまった。

サガンの「ブラームスはお好き?」や花田×輝の安部公房論「ブラームスはお好き?」も私に悪影響を与えたね。というのは、ここ数日、ブラームスの第2交響曲をききくらべながら勉強しているのだが、出てきた感想は……

「なんだ、ただの天才じゃねえか」

である。

ちなみに、むかし、丸山眞男を「ベートーベンなんか聴きながら学問しやがって、この反動め」とか非難していたはね上がり学生はいまどこ行った?お前はぐだぐだ言ってないで勉強しろっ。ハノンの練習でもいい。

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