メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

大人計画『まとまったお金の唄』@本多劇場・下北沢 2006.5.19

2005-10-20 23:55:55 | 演劇・オペラ
ガッツリ働いて→下北に18:20頃着。友だちと落ち合う。
寿司を買って、劇場のロビーで食べた。

ここってなんだかフシギなつくりで、入り口は裏からお店を抜けて入って、帰りも裏口みたいところから出た/笑
ヴィレッジバンガード側が正面入り口だと思ってたけど違うんだ。

後ろから2番目の席だったけど、中は小ぶりだし、上下左右めいっぱい使った舞台だったから、
中央で全体がバランス良く観れてヨカッタv

面白いのは、左右両端がドレッシングルーム風の鏡とイスになってて、
劇中一人何役もやる俳優らは、劇進行中もたまにセリフに参加しながら
着替え+メイクして、男→女へ変身したりする過程まで見れる。

家の中などの書割はなんだか、つかこうへい風。
話はというと、松尾部長の頭ン中が飛び出したように猥雑で、
時間×空間が入り混じってて、小難しいテーマがありそでなさそで(いやあるんだろうw)、
あえてジャンル分けしたらホームコメディ?

観た感想をひと言でいったら「松尾スズキは天才だっ!」
ふた言めを付け加えるなら「大人計画って劇団はサイコーだっ!」


前半は、次から次へと間髪入れず畳みかけるギャグの嵐で、腹を抱えて笑い通し!
1コ1コの不条理さに10杯飯ずつイケそーなのに、それが緩急のついた
絶妙なテンポで連続に繰り出されるから、1コずつを味わうヒマもない。
ツッコミどころが多すぎるあまり、結局詳細を思い出せないくらい/笑

後半は、政治運動、ボケ、震災、中年層の哀愁まで漂って、テンポは超特急のまま、
けっこーシリアスな状況に発展し、ラストは♪イマジン の替え歌まで出て、
世界平和ぐらいに壮大なテーマにまでふくらんで、なんだかキツネにつままれた感じ。
終わってもしばらくボーっとしてしまった

3つ目の感想を言うなら...「大人計画の劇は毎回欠かさず観なきゃダメかも」


演劇は生身の人間が、今この瞬間、時間と空間(その日の天気や客層もひっくるめて)を共有して動いてゆく芸術だ。
同じ出し物でも、観るたびに違った魅力が出てくる。
そして毎回が一過性で、表現された瞬間からもう二度と同じものは観られない(TV収録でもしない限りネ

松尾部長は以前どこかのインタビューで
「阿部サダヲの限界に挑戦させてみたい。固定されたイメージ以外の役もいろいろ演らせて。。。」
みたいなことを言ってた。

実際、歌わせても、踊らせても、笑わせても、シリアスでも、
阿部ちゃんは、とにかく器用でなんでもこなせる人材だもんね。

----でも、わたしの今回の目当てはバイトくんだったけど/爆
この人もホント多芸! 声音も動きも役によってコロコロ変身するから、
メイクと衣装も相まって、ともすると見失ってしまう!
今作でも何役もこなして、劇の中心を支える1人だった。

部長の出番は意外に少なかったな。警官ではわんこも登場!(かなりつんのめってた!爆×∞
アンコールにも応えて並んでの挨拶で、部長はぼそっと
「本日も貴重なお金をありがとうございました」


鬱陶しい天気のせいもあって、かなり疲れてしまった。帰りは貧血気味なくらい
でも、ドラッグストアに寄ったら、スカが流れ出して、
ふと見たビールの広告にはクドカンの写真。笑
こーゆー必然の偶然て大好きさ。
いつも励ましてくれてる存在を感じさせてくれる。

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