メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

絵本『ずーっとしあわせ』 ピーター・シス/作 ブックローン出版

2021-11-07 13:43:59 | 
「作家別」カテゴリー内に追加します

ピーター・シス その他の著書
オーシャンワールド ブックローン出版
エレベーターのおきゃくさま 偕成社
ゆうれいは魔術師 あかね書房
ドラゴンたちは今夜もうたう 偕成社
ビーチボール など

本書はシスのデビュー作とある

展覧会ではこの作品について
チェコスロバキアの人々は殻のようになものをまとって
なかなか本心を見せない姿を主人公のサイに投影した

というようなことが書かれていたけれども
ストーリーにはそこまで深く書かれているわけではなく
とてもシンプル

武装をしているような大きなカラダのサイさんだけれども
目がとっても優しい!

周りの風景も本当に細かく描き込んでいるのに
全体的な重みがなく優しいタッチ


【内容抜粋メモ】




誰も知らない山の向こうの広い草原の真ん中に
リノというサイが、友達の赤い鳥、青い鳥、黄色い鳥と一緒に
毎日かくれんぼしたり
順番にお話ししたりして楽しく過ごしている


リノは まいにちがぜんぶ しあわせでした
だって どこでも すきなだけ走れるし
おひさまは あたたかだし
かぜは すずしくて きもちいいし
それに なかよしの ともだちがいたから



(太陽が照らしてくれるだけでも幸せなんだよね
 それだけ幸せってシンプルなものだと気づくと
 嬉しくて泣きそうになる



ある日、みんなで長い散歩に出かけて
山を越え、湖を見つける








青い水が気に入った青い鳥は
「ぼく もう ずっとここにいる!」
と言って、その先は2人の鳥と一緒に進む






バナナがいっぱいなっている場所で黄色い鳥が
「ぼく もう ずっとここにいる!」
と言って、赤い鳥と一緒に先に進む







真っ赤なケシの花がたくさん咲いているところで赤い鳥が
「ぼく もう ずっとここにいる!」
と言ったので、その先はリノ1人になる







悲しい気持ちでのろのろ歩き
ぽつんと立っている1本の木の下で座る







葉っぱだと思っていたのは蜂の群れで
慌てて逃げ出す







ケシの花のところにはハイエナがいて
「ぼく もう こんなとこいや!」
とリノの背中に飛び乗る






バナナの場所にはヘビがいて
黄色い鳥も背中に飛び乗る







湖にはワニがいて青い鳥も背中に乗る







元いた場所に帰ってきて
それからはずっと一緒に楽しく暮らした








最後、ヒトみたいに木にもたれかかっている
リノの表情が至福に満たされていて
見ているほうもタイトル通り幸せな気持ちになる

こんな風に、幸せな毎日って
時々、ビックリすることが起きないと気づけないから
ときに理不尽な試練が起きるのかも
その試練すらもゲームもうちって楽しめたらいいなあ



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