「闘う百姓」を標榜し社会の不条理に果敢に闘いを挑む夫に対し、妻は「そんなことで時間を
費やす暇があったら、自分の仕事を前に進める方が賢明」と考えるタイプ。
このように「オシドリ夫婦」でも、社会と対峙する姿勢を180度異にする。
「組織の中で仕事をした経験を有するか否か」の違いかもしれない。
それは「子育て」にも現れていて、「子供を厳しく叱る父親」と「注意することもなく、
子供が気付くまで待つやさしい母親」に分かれ、まるで「北風と太陽」そのものだ。

以前は意見を戦わせて着地点を見出そうとしたこともあったが、「平行線のまま決して交わる
ことのない生き方の違い」と知ってからは、共同戦線を組む考えは捨てた。
そんな「太陽」も社会の不条理に対し、しばしば不満を口にする。
しかし、それを「外向け」に発信すことは決してない。
不条理に対する不満ストレスよりも、外向けに発信した際に被る反発ストレスの方が「ずっと
大きい」と感じているためのようだ。