霜後桃源記  

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岸田政権の便乗商法

2023-01-18 19:11:52 | 社会
   浜矩子氏(経済学者、同志社大学大学院教授)は天皇機関説の美濃部達吉、
その息子の元東京都知事美濃部亮吉とは親族関係にあるとのことだが、彼女
を有名にしたのはアベノミクスを当初からアホノミクスと看破したことかも
しれない。
 短い言葉で本質をズバリ指摘するのは得意技のようだ。
 そんな彼女が「岸田政権の三つの便乗商法  今後も目を光らせておく必要が
ある」と題して書いていた。


 (搬入を終えたシイタケのホダ木)

 ふと気がつけば、便乗商法。
 これが岸田政権のやり方だということが解った。
 さしあたり、三つの便乗商法に気づいた。
 便乗その一が、安全保障体制の大転換である。「安保3文書」を大幅改定
し、日本国憲法が定める専守防衛の枠組みから大きく逸脱した。
 こんなにも本質的な大ごとを、国民に何ら相談もなしに、内輪のやり取りの中
だけで決めた。
 この暴挙とも言うべき強引なやり方の根拠となったのが、安全保障環境の激変
というテーマだった。
 ロシアのウクライナ侵攻。中国の軍備増強。北朝鮮による度重なるミサイル
発射。これらのことが、日本にも、自国の安全は自力で守ることを求めている。
それができない日本は、危機的な状況に陥る。
 この手の脅し文句を連発して、国民を丸め込もうとした。今こそ、機が熟した。   
 今なら環境変位に便乗して、国民の恐怖心と軍備増強是認感を煽れる。そのよう
に目論んだに違いない。
 便乗その二が、原子力政策のこれまた大転換である。
「脱原発」から「原発推進」に切り替えてしまった。ここでは、二つの便乗商法
が使われた。
 一つ目が「脱炭素」。二つ目が「エネルギー安全保障」だ。
 原発推進が打ち出された舞台は、政府の「グリーントランスフォーメーショ
(GX)実行会議」だった。
 原発嫌いの皆さんも、地球環境を守るための原発推進だといえば、ケチがつけ
難いだろう。この姑息な発想の臭いが、むんむん滲み出てくる。
 そうこうするうちに、ロシアのウクライナ侵攻が、エネルギー供給の不安定
をもたらすという事態が出現した。
 原発推進派にとって、実に恰好の便乗材料だ。
 輸入依存度を低めるためには、原発推進が頼りになる。そう言える。
 彼らは、これで神風が吹いたと思ったかもしれない。姑息さの裏側には、これ
くらいのはしたなさがへばりついていて不思議ではない。
 第三の便乗が、安倍晋三氏の国葬だ。要人暗殺という暴挙を許さない。
 この国民感情に乗っかって、ここでも、まともな議論なく、国葬に踏み切った。
 この先、さらにどんな便乗商法が飛び出してくるだろう。目を光らせておく必要
がある。 (AERA 2023年1月23日号)
コメント
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