簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 へんろいしまんじゅう

2010-10-11 | Weblog
国分寺に向かう、やや広いバス道の両側は商いの店も多い。
途中“へんろいしまんじゅう”と書かれた暖簾を下げたお店に出会う。
甘いもの好きには“まんじゅう”と聞いて、やり過ごす訳にもいかず、店を訪ねて見る。



バラ売りも大丈夫と言うので買い求める。
一つ74円。
薄茶色の割れた皮が特徴的なまんじゅうで、中のさっぱりした小豆あんが美味しい。
なんだか懐かしい香りのするまんじゅうで、もう一つ二つ欲しいところだが、そこは我慢。

お店の建物は比較的新しいが、暖簾には明治25年創業と書かれていたから、随分と歴史の
ある饅頭屋さんらしい。
昔から国分寺に向かうお遍路さんに愛され、育てられてきた伝統のまんじゅうなのであろう。
立ち寄った僅かな間にも駐車場に車が何台も滑りこんでくる。



へんろいしとは、遍路道に立つ石の道しるべの事で、この辺りの地名でもあるらしく、
店のすぐ先のバス停にもへんろ石と書かれていた。

まんじゅうのあまい余韻が口の中から消える頃、レジャーセンターを左に見て、国分川に架かる
橋を渡り左折、川沿いの土手道に出ると前方のこんもりとした木立の中に国分寺が見えてくる。



その森を目標に、土手道を暫く歩く。
昔、国分川に橋が無かったころは、この辺りに渡し船があり、遍路を渡していたらしい。
その名残を伝える地蔵堂が川辺に立っている。
その手前で土手を下り、田の畔道を行くと29番札所・国分寺は目の前だ。(続)





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