簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 31番・竹林寺へ

2010-10-22 | Weblog
翌朝、鈴の音の正体が解った。
昨夜はテレビの音や、話声で気付かなかったが、食堂の隅で鈴虫が飼われていたのだ。



「山の上の赤い鉄塔を目指せ」
宿の女将に教えられた鉄塔が、遥か前方の小高い山の上に望まれる。
2キロ程で、県道44号に合流、そこを歩く。
右手に高知市街の建物群を見ながら歩く県道はさすがに行き交う車が多い。
土電後免線の軌道敷を越え、暫く解りにくい住宅地内の道を進むと、標高145mの
五台山への登り口だ。



石畳を敷いた道はかなりの急坂で、暫く歩くとさすがに息が上がる。
途中墓地の前で休むが、余りにも多い藪蚊に閉口、早々に歩き始める。
すでに6キロ程歩いてからのこの登りは本当にきつい。

その登り道は、後半自然に植物園の園内に入り込む。
「お大師さんが先に道を付けていたので、遍路はただで植物園に入れる」と宿の女将が
言っていた意味がようやく解った。

園内の道は歩きやすい。
目標にして歩いて来たあの赤い二本の鉄塔がすぐ上に見えている。
植物園の入り口の脇に、遍路用の狭い小さな出口が有る。
入場券を持たない遍路への配慮であろう。



31番・竹林寺はさすがに観光客が多い。
良く整備された境内は、もう少し先の紅葉の季節が良いだろう。
全国的に有名な「よさこい節」で、『坊さん簪買うを見た・・・』と唄われた坊さん、
純信は、ここ竹林寺の脇坊の僧で有ったと言う。
この事から坊さんと町娘おうまの悲恋が知られているが、本来この寺は「学問の寺」
らしい。
社務所にも学業成就や頭の良くなるお守りが多く売られている。(続)






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