簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 一杯のかき氷

2010-10-15 | Weblog
ここまで1時間程を要していた。
暑くてやりきれないので、橋を渡ったところで木陰を見つけて休憩をとる。
ふと、川の向こう岸を見ると、先ほど行った国分寺の森が目の前に見える。



急いで地図を出して確認してみると、何の事は無い、国分川に沿って遍路道が有る
ではないか。
ここまで1.2キロと表示があるから、我々は2キロ以上も遠回りをして、余分に歩いて
きたことになる。

しかも本来なら橋の手前で、右に折れなければならないのに直進してしまっている。
早く気付いて良かった。
このまま直進していたらとんでもない事になっていた。
川の向こう岸を一人の遍路が歩いているのが見える。
あれが正規の遍路道なのだ。



気を取りなおし、橋を戻り左折して歩くこと3.5キロ、途中畑仕事のお父さんに励まさ
れながら、やっと県道384号線に出る。

その車が激しく行き交う県道の角に一軒の小さな茶店が有った。
店先のかき氷の小旗に引かれ、中に入る。
暑い中歩き疲れ、喉も渇いていたので一杯150円のかき氷を注文する。



「高知の夏の2時から4時頃は一番暑いし紫外線も強い。こんな時間帯に遍路さんは歩か
ん方が良い」と忠告をくれる店主に、宿を訪ねると、もう1キロも無いだろうとのこと。
冷房の利いた店で食べるかき氷は、何物にも代え難く美味しい。
この氷で元気を貰い生き返ったので、もうここは暑くても行くしかない。

県道は緩やかに登り、やがて逢坂峠を迎える。
峠を越え、ゆるく曲がりながら坂を下ると今晩の宿の看板が見えて来た。(続)



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