大当たり
的にあたるときは「中る」と、書く。では、「当り」はどういう時に書くのか。
最後の1本で、甘露煮を思い浮かべていたわけではないが、やはりここへきて身体が固くなった。頬付けが甘いという気がしたが、ここでこらえきれずに離れて行ってしまった。愛知の方が見事に中てて優勝。残念ではあるが、わたしにしては上出来である。感謝、感謝。
いだてんのドラマで、四三の兄の「向こうにある景色を見る・・」というセリフを思い出した。その場に立って始めて分かることである。また、自分の知らない強い自分と、弱い自分を見ることにもなる。
緊張の時を終えて、石川県のみんなが応援してくれたことに感謝と、県連会長が喜んでくれて良かったと思う。
一緒に来てくれたMさんとNさんは、動画や写真を撮ってくれて、閉会式を待っていてくれて帰りの電車では改めて動画を見ると、会の早さとかが分かって恥ずかしい気がしたが、とにかく稽古でも出ないような気持ちの良い弓を引けたことが良かった。弓は怖いもので、また明日から身を引き締めないと、すぐに遭難状態になる。道はどこなのだろうというような。
家に帰りまずは婆さんに「ただ今」を言って、報告をしたら喜んでくれた。たぶん賞品のアユの甘露煮が良かったのだ。昆布巻もあった。お菓子を仏壇に供えた後、暗い居間のドアを半開きにして、電気を点けようとした。一歩前へ出て壁のスイッチを探そうとしたら、力一杯ドアにこうべをぶつけた。この時、目から火が出た気がした。それで「当る」の上の3本が火花なのだと思った。「こうべ~泣いてどうなるのか~♪」夫の歌が聞こえた。
今日の一番の大当たりだ。縦4㎝×横3㎝のこぶは、翌日も痛かった。