道宝
2022-02-23 | 弓道
弓道の替え弦を作るときに、矢を番える中央のところに中仕掛けを作る。
その時、矢筈に合うように弦に細い弦を巻き付けた後、道宝でよりをかける。
さて、先輩からもらった物、斜めに切ってあり重ねると一本の木に戻り収納しやすい。
少し硬い木の物も先輩から貰った。
樫の木で出来ていて、手にしっくりとくるが重い。
細くて白っぽい物は、弓具屋さんの七つ道具の中に入っていたもの。
軽くて細い。
さて、一番下の小さくてコロンとした形の物。
わたしが生まれた時に、父が植えてくれた桐の木である。
お嫁に行くときに桐のタンスでも作る予定だったのか?
わたしの素直な性格とは反対に、この桐の木は曲がりながら伸びてしまった。
そのうち中に空洞が出来て残念な桐の木になってしまった。
畑のわきに植えてあり、作物が日陰になるので弟が切った。
その切れ端を道宝にしてほしいと頼んだら綺麗に磨いて仕上げてくれた。
着物タンスの予定が、10センチ余りの小さな木切れになってしまった。
父が生きている間は、曲がっても育つ桐の木を切ることは出来なかったのだ。
柔らかいのでどうかなと思ったが、どの道宝より軽いので遠出するときには良いかと思う。
育ててくれた思いが手の中に入ってしまった。
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