ロープウェイではない。
実家の母から、柿を採りに来るようにとの電話があった。
ほんのちょっと前までは、「取りにおいで」だったが、この頃は「採りにおいで」なのである。年老いた両親は元気ではあるが、徐々に運動量を減らしつつある。
しかし、この日、行ってびっくり、2本の柿の木の間に青空いっぱいに缶ビールが宙吊り。カラスがたくさん群がってくるので、光る物をぶら下げたらしい。右の端っこに光るのは、バーベキューに使うアルミの皿。
「いらんようなったCDを持ってきてくれ、あれは効果覿面や」と、言っていたっけ。
元気な父はわたし達に「収穫の楽しみを残しておいた」感がする。その日も、桐の木の選定に山へ行っていて父とは会えなかった。母がいわくでは、「悪いのは膝だけで、やたら元気」だそうだ。特に、口はめちゃくちゃ元気で、しゃべる、食べる。
父は、ビールを味で選ばず光るか光らないかで選んでいる様子。
のどごし生が良いらしい。
沢山あるのだから、カラスに分けてあげても
よいかも。
晩秋になると、収穫は終わります。