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希望退職、企業が加速 上半期で41社、正社員にも拡大
7/27(月) 7:00配信
朝日新聞デジタル
ハローワークには雇用調整助成金の特設相談窓口が設けられ、多くの人が訪れていた=2020年4月27日午後4時5分、東京都渋谷区、藤原伸雄撮影
企業の人減らしが加速している。社員の希望退職を募った上場企業は、東京商工リサーチによると今年上半期(1~6月)だけで41社あり、昨年1年間を上回った。リーマン・ショックの影響が残る2010年上半期以来10年ぶりの高水準となった。7月は少なくとも4社が公表していて、今後も増えそうだ。
【表】拒否や退職金…退職を促されたらここに気をつけて、下記写真参照。
新型コロナウイルスの影響が、非正社員だけでなく正社員の雇用にも広がっていることを示している。
人を減らす動きは、コロナ禍が表面化する前の昨年からめだち始めていた。将来を見据え収益力を高めようと、給与が高めの中高年らを削減しようとするところがあった。東京商工リサーチによると昨年に希望退職を募った企業は前年の3倍近い35社で、募集人数の合計は1万人を超えた。
今年に入ってコロナショックが重なり、希望退職の募集は急増している。今年上半期は10年上半期の66社に次ぐ水準で、募集人数も判明分だけで7千人を超えた。主な集計の対象は4千社近くある上場企業で、公表していないところや非上場の中小企業などを含めれば、実際はもっと多いとみられる。
■目立つのは外食、小売り、アパレルなど
感染の再拡大で経営への影響は長期化している。9月中間決算が発表される秋以降に、新たに募集する企業も出そうだ。このため年間では12年の63社は上回る見通しで、10年の85社にせまる可能性もある。
業種でめだつのは外食や小売り、アパレル関連などコロナショックが直撃したところだ。外食チェーン「いきなり!ステーキ」などを展開するペッパーフードサービス(東京都)は今月3日、8月末での退職を200人ほど募ると発表した。全従業員のおよそ4人に1人の規模だ。
自動車部品メーカーのミツバ(群馬県桐生市)は、工場の閉鎖などとともに約500人を募ると15日に表明した。
朝日新聞社
2020-07-27
ポンぺオ米国務長官の対中批判演説は、米国の中国に関する積極的関与政策の誤りを求めることから始まった。
すなわち、ニクソン・キッシンジャーが国交樹立して以来、米国の対中政策は、関与を深めることで中国の経済的・政治的な開放を促し、中国がより開かれた国になることを期待するというものである。
その期待は中国共産党によって裏切られた。
だから力づくで中国を懲らしめるしかない。
これがポンペイ演説だ。
しかし、米国が「積極的関与」政策の失敗を認め、圧力外交に転じたのは、今回が初めてではない。
私は1980年代の中ごろに、南アフリカの白人政権による黒人隔離政策(アパルトヘイト)の撤廃問題に取り組んだことがあった。
あの時アメリカは南アフリカの白人政権に対しては圧力をかけるのではなく、建設的に関与して白人政権を正しく導いていく事を主張した。
おりからその時はレーガン、サッチャー時代であり、英米が連携して南アフリカの白人政権の肩を持つような印象を世界に与えていた時だった。
しかし、南アフリカの白人政権の黒人弾圧政策に対する国際的非難は高まる一方で、最後は米国が率先して南アフリカの白人政権に対する金融制裁(投資規制)に踏み切ったため、南アの白人政権はあっという間に崩壊し、圧倒的多数でマンデラ率いる黒人政権が誕生した。
かつて米国も黒人差別政策をとった国であり、80年代にはさすがに米国黒人は市民権を得ていたが、それでも米国は黒人差別問題を抱えていた。
うちなる圧力で、米国は、最後は南アの白人政権に厳しくならざるを得なかったのだ。
今度の米国の中国に対する積極的関与政策の失敗は、南アフリカ白人政権に対する積極的関与政策の失敗とは性格が異なる。
あの時は、人種差別に反対するという国際社会の一致した声があった。
しかし、今度の中国に対する積極的関与政策の失敗は、大国同士の覇権争いからくるものだ。
そして中国との覇権争いでは米国は一致団結して中国の覇権主義を許さない。
どちらの覇権が正しいについて国際社会は一致することはなく、分断されることになる。
はっきりしている事は、米国の傲慢さと、傲慢さの故の米国の政策のブレだ。
日米同盟しか選択肢はないという対米従属を続けるかぎり、日本外交は迷走させられ、最後は梯子を外されることになる。
トランプ大統領の今こそ、日本は自主、自立した外交を確立しなければいけない時だ。
戦後75年間、一度も経験しなかった国際状況に差し掛かったということだ。
それは困難な状況であるが、これまでが恵まれすぎていたのだ。
米国一辺倒でいればよかったのだ。
しかし、それが異常だったのだ。
困難な国際状況は、これからは常態化していくと覚悟すべきだ。
米国との関係さえよければいいという時代は確実になくなっていくということに、日本政府も国民も気づかなくてはいけないのである(了)