時事ドットコムニュースは、2020年8月4日、リモートワーク(テレワーク)未来投資会議ヒアリングについて次のように報じた。
政府の未来投資会議(議長・安倍晋三首相)は(8月)4日、地方に移住してリモートワークの形で働く民間人ら8人から話を聞き、電子署名の導入などの課題を整理した。
新型コロナウイルスの流行を受けてリモートワークの必要性は高まっており、聴取結果を年末にまとめる中間報告に反映させたい考えだ。
東京都の金融機関に勤める真壁愛さんは栃木県小山市の実家に昨年移住した。押印付きの書類の回収や保管のために都内のオフィスに出勤する必要があり、「電子署名を導入しないと金融機関は完全な在宅勤務はできない」と訴えた。
新潟県湯沢町から都内のIT企業に勤務する角谷真一郎さんは「豊かな自然の中で働ける」とリモートの利点を強調。空き家を活用した短期の「お試し移住」を提案した。首相は席上、ヒアリングで示された課題について「未来投資会議の場で一つ一つ解決していきたい」と述べた。
なお、リモートワーク(テレワーク)未来投資会議ヒアリングの席上での安倍晋三首相挨拶については、首相官邸ウェブサイトにて公開されている。
リモートワーク(テレワーク)未来投資会議ヒアリング・安倍晋三首相挨拶
「新型コロナウイルスの時代、更にその先の時代の社会像を見据え、しっかりと新たな日常に向けた成長戦略を議論していく必要があります。そのため当分の間、未来投資会議は会議を拡大して実施することといたしました。
仕事のやり方の更なる見直しを進め、新しい働き方を定着させるとともに、新たな日常に向けたビジネスモデルの変革をお願いする必要があります。感染の拡大防止と経済社会活動との両立をしっかりと図っていく。こうした議論を進めるに当たり、一般の皆様の率直な御意見をお伺いするため、今日は皆様から御意見を頂いたり、そして意見交換をさせていただいたところでございます。
初回の本日は、既にリモートワークを行いつつ、実際に地方に移住された個人の方や、仕事のやり方を見直してテレワークを拡大された企業の担当者の方にお集まりいただきました。参加者の皆様からはクラウド化や電子化の必要性、そしてテレワークの場合の時間管理の簡素化、また、短期のお試し移住の支援、そして学校の廃校による公共施設のサテライトオフィスへの転用、経営トップの理解の後押しの必要性など、具体的で有益な提案がありました。今後、このような論点を未来投資会議の場で一つ一つ解決していきたいと考えています。今日は、既にこのコロナ禍の前から地方への移住、あるいはリモート等々、様々な新しい働き方、新しい生活にチャレンジしていただいている皆様から本当に貴重な御意見を頂くことができました。誠にありがとうございました。」
つまり、ヒアリング参加者から「クラウド化や電子化の必要性、そしてテレワークの場合の時間管理の簡素化、また、短期のお試し移住の支援、そして学校の廃校による公共施設のサテライトオフィスへの転用、経営トップの理解の後押しの必要性」などの提案があったということ。この中で労務問題にかかわることは「テレワークの場合の時間管理の簡素化」ということになる。