写真=iStock.com/pocketlight
がんでも脳卒中でも心筋梗塞でもない…75歳以上の8割が5年以内死亡する「寝たきりを招く病気」の名前認知症や動脈硬化を併発するリスクが高い
がん、脳血管疾患、心疾患は三大疾病と呼ばれている。東京慈恵会医科大学の斎藤充教授は「健康に自信がある人でも、年をとって骨が強くなる人は一人もいない。骨の強さを維持しないと、認知症や動脈硬化、心臓疾患を合併するリスクが高まる」という――。
※本稿は、斎藤充『100年骨』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
「骨粗しょう症」は万病にかかわる病気
骨の強度が衰え、もろくなるのが「骨粗しょう症」です。
ですが、骨粗しょう症は骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気──という説明は、あまりにもざっくりしています。というのも、骨粗しょう症は単に骨折しやすくなるだけでなく、万病にかかわる病気だからです。人生全般にダメージを及ぼします。
たとえば、高齢者の骨折は、寝たきりや要介護状態を招き、健康寿命を縮める大きな要因になります。
特に足の付け根(大腿骨頚部)や手首、背中、肩などの骨を骨折すると、立つことや歩くことができなくなり、要介護や寝たきりになる危険性が高まります。
厚生労働省の調査によると、「65歳以上の方が要介護者となった主な原因」は、運動器の障害(「転倒・骨折」「関節疾患」)が「認知症」や「脳血管疾患」、「高齢による衰弱」を抜いて最も多く、女性に限れば、運動器の障害は全体の約3割を占めています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます