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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ドアボタンを比較

2014-03-12 23:24:30 | 旅行記
この記事この記事に続く、電車の半自動ドアボタンの話。

まず、秋田地区の701系電車に従来から設置されているボタン。
以前、車内側の「ドア」表示灯の文字が、細めの丸ゴシック体ではなく、太い角ゴシック体のものが存在するはずとしていたけれど。
これ
「N103」編成だった。
 太い「ドア」と多数派の細い「ドア」※ボディの色の違いは撮影条件の違いによるものです
N101~N106編成は、他の編成より1年ほど遅れて製造され、搭載機器が若干異なる。
さらに、N102~N104は一時期仙台に転出して再度秋田に戻ってきた経歴がある。(余談だがN105は秋田→仙台→秋田→仙台、N106は秋田→仙台と異動)
このような時期や所属の違いで発生した差だろう。
【30日追記】ずっと秋田にいる「N101」編成も太文字だった。製造時からの差異ということになりそう。【2018年7月31日補足】100番台と同時期製造の、盛岡や仙台の701系も太文字。


秋田以外のドアボタン。
半自動対応の車両が増えたこともあり、首都圏周辺においても始発駅などでは半自動扱いが実施されている。
東京駅では東海道本線普通列車において2013年8月19日から実施(時間帯限定)しているそうだ。
2月に訪れた、反対側の始発駅・熱海駅でも半自動扱いを実施していた。ホームのLED式発車標では「一部始発列車で車内空調を快適にご使用いただくため」実施すると説明していた。

見たところ、客が近くに乗っているのに開けっ放しのドアも少なくはないが、予想以上に「自分で開けて乗って」「乗ったら自分で閉める」ことが乗客に浸透していた。
どっちみち発車1分前には、すべてのドアが開いてしまうため、半自動による保温効果は限定的なのだが。

国府津車両センター所属のE231系電車「K-13」編成のモハE231-1554。2004年製造。
701系とよく似た車内側ドア周り(よく見ると違いはけっこうあるけど)
ドアボタンの位置も701系と同じようだが、ドアボタン自体は、
701系とは違うけれど、似ていて見覚えがある
男鹿線のキハ40系で半自動改造されたものに設置されているのと、同じボタンだと思う。
701系のものとは、ボタンのある面の角度が異なり、外向きになっている。降りる時に「閉」を押しやすいようにだろうか?
若干薄くスリムになった感じもする。
「ドア」ランプは少し大きくなり、外側と同様に黒地に赤文字で点灯する。ボタンの出っ張りはほとんどなくなり、ボタンはほんの少し大きいようだ。
ボディの色は、701系ではややベージュがかっていたが、こちらはほぼ純白。内装の色に合わせたのか?(キハ40では合っていないことになる)表面の光沢感、質感がやや違う(こちらのほうがツヤがない)気がする。

ボタンの上に貼られた注意書きのシールは、秋田地区701系で新タイプボタンに更新された車両に貼られているのと同じ文面・レイアウトではあるが、書体は異なる。

E231系のドアチャイムは、701系やキハ40系とは違う、柔らかな音色。
ドアの動作との関係も異なり、チャイムが鳴り始めて少ししてからドアが動き始める。701系の2両編成(鳴ってから動く)ほど遅くなく、男鹿線のキハ40系(鳴るのと動くのが同時)ほど早くもないという感じ。
(鳴っている途中に逆のボタン操作をしたらどうなるかは不明)
【2018年10月11日補足】秋田地区のキハ40系のドアボタンは、701系(旧タイプ)よりもバネの力が強いらしく、押し続けていると指が少々疲れる。また、男鹿線で半自動化かつワンマン対応改造された車でも、ドアチャイムが鳴らないものもある。施工時期や工場の違いはなかなか複雑。


E231系をモデルチェンジしたE233系では、仙台で既に導入されていた、ランプ周囲が光る新しいタイプのドアボタンに変更。
中央線快速の豊田車両センターT21編成・モハE233-421。2007年製造
後付けの秋田の701系とは違い、きれいに丸いボタンが設置されている。
縁取りが黄色でなくオレンジ色。中央線のラインカラーに合わせたわけではなく、東海道本線向けの3000番台でも同じようだ。
日に焼けて退色したのか、少しくすんでいるようにも見え、あまり目立たない気がする。
車内側はLEDだけで、色の縁取りはないはず。
【2020年8月18日追記】上の車外ボタンは、ボタンそのものの形状やアイコンも秋田の701系とは違う。これと同じものが、後年、仙台や秋田地区でも採用された


JR東海エリアへ飛んで、静岡電車区の313系2000番台。2006年から導入。
前2両が313系
東海道本線で運用されるが、2両または3両編成が基本でオールロングシートであることなど、701系電車と共通する点も少なくない。(ただしワンマン運転には対応せず、連結して5両とか6両で走ることが多い)※2000番台以外では、2人/4人掛けシートやワンマン対応のものもある
313系2000番台が701系と大きく異なるのは、(東海道本線の線路状態の良さもあるのかもしれないが、)加速性能と乗り心地の良さが両立されていること。【16日補足】701系も加速性能は悪くないが、乗り心地があまり良くない。
普通列車用車両としては最高レベルではないかと、個人的には思う。(これで座席や運用編成数が適切であれば言うことはないのだが…)

この電車にもドアボタンがある。使っていないようだけど。
矢印がドアボタン

車内側
東日本の「ドア」表示灯に相当するものは、それぞれのボタンの上に四角いランプがあり、使える時は両方ともオレンジ色に点灯する。

車内から見たドア周り
車内側の設置位置の高さは、東日本より低くて良い。
ただし、取っ手より外側に、角度を付けずに、開/閉が左右に並んで設置されているので、降り際に「閉」を押すには難易度が高そう。
車内からドアに向かって右側にボタンがあるドアと、左側にあるドアが混在するのも、ややこしい。
JR西日本の車両でもほぼ同じボタンを見たことがあるが、実用的ではない配置だと思う。

JR東海でも、2010年頃からはJR東日本のものに似た、新タイプのドアボタンを導入しているそうだ。地方路線で運用される313系1300番台やキハ25形では、ボタンに縁取りを付けている。東日本では黄色やオレンジ色だが、東海では「あける」を緑、「しめる」を赤で縁取っている。LEDが点灯しなくても直感的にどのボタンを押せば分かって良さそうではあるが、赤と緑の識別がしづらい人もいるから、その配慮としてはどうなんだろうか。



色の違いは別として、現状では、ボタンを大きくして縁を色付けたり点灯させたりして目立たせるやり方が主流のようだ。
タッチパネルが普及したといっても、ドアボタンのような不特定多数が使い、瞬時に単純な操作が求められる場面では、物理的なスイッチのほうが確実で安全で長持ちするだろう。
これ以上、ドアボタンが進化・改良されることはないのかもしれないが、進化するとすればどんなボタンになるだろうか。

【5月14日追記・画像追加】最初の記事で少し触れた、弘南鉄道で後付け改造で設置されたドアボタン。
再掲)大鰐線7000系電車(弘南線の7000系も同じはず)
「ドアスイッチ」というラベルが貼られている。
表面はゴムの質感で、その下が硬いボタン本体。感触は701系の従来のものよりはずっと固くなく、押しやすい。使える時は(たしか赤に)点灯する。車内側も同じボタン(閉めるボタンと2つ縦に並ぶ)。
【5月17日さらに画像追加】
弘南鉄道7000系の車内側ボタン。ドアが開けられる状態
開閉のうち、使える側だけが点灯するようだ。両方点灯してしまうJR各社のものより分かりやすい。【その後2017年頃から、JR東日本仙台支社では、開く側だけを点灯し、閉めるボタンは押している間(瞬間)だけ点灯するように変更された。】
左側ではあるものの、角度をつけて設置しているので、降り際に閉めやすい。

【6月11日追記】テレビ朝日「世界の車窓から」に映っていた、ポルトガルの普通列車も半自動式ドアだった。
まだ新しそうな車両で、JR東日本のものとよく似た黄色で縁取りされた丸いボタンが1つだけ、両開きのドアそのものに設置されていた。LEDが点灯するかどうか、車外側はどうなっているかは不明。
【10月5日追記】イギリス・ロンドンの地下鉄の新しそうな電車にも、丸いドアボタンが、車内外ともドアそのものに付いていた。(テレビで見た途中駅では、ドアボタンを使わずに自動開閉していた)
コメント (3)
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