つい数年前までは、まるで読書の習慣等は無く、図書館通いする暮らしになるなんて、全く想像もしていなかった爺さんである。それが、数年前のある時、相互フォロワー登録しているある方から、「藤沢周平の時代小説」をすすめられたことが有って、その気になり、手を伸ばした1冊が、「三屋清左衛門残日録」だったが、それをきっかけにして、少-しずつ読書の習慣が身に付いてきたような気がしている。これも、やはり、ブログをやっていたからこそ起こった、自分の大きな変化の一つだと思っている。何分、読書に不慣れ、読書初心者であり、視力、記憶力、減退、根気力無しの爺さん、これまでのところ、主に、軽く読破し易い、肩が凝らない、「時代小説」を中心に読んできているが、読んでも読んでも、そのそばから忘れてしまう老脳、読んだことの有る本を、うっかりまた図書館から借りてくるような失態を繰り返さないために、その都度、備忘録として、ブログ・カテゴリー「読書記」に、書き留め置くことにしている。
図書館から借りていた、畠中恵著、「しゃばけ」(新潮社)を、読み終えた。これまで、畠中恵の著作は、全く読んだことが無かったが、先日、相互フォロワー登録している方のブログ拝見で目に止まり、手を伸ばしたものだ。
生まれつきひ弱で、外出もままならない、江戸有数の廻船問屋・薬種問屋長崎屋の一粒種・若だんな一太郎が、仕える手代、佐助、仁吉を始めとする妖(あやかし)達と協力して、次々起きる事件の謎を解き、解決していくという、一風変わった、ファンタジー時代小説「しゃばけシリーズ」第1弾目の作品である。読み始めでは、やや違和感を感じたものの、愉快であり、随所に緊迫場面も有り、謎解きも面白く、次第に引き込まれてしまった。著者のデビュー作品なのだそうで、2001年には、第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞している。「しゃばけシリーズ」は、すでの20数巻、発刊されており、またまた順番に読んでいきたいものだと思っているところだ。(装画 柴田ゆう)