図書館から借りていた、平岩弓枝著、「はやぶさ新八御用旅(一)東海道五十三次」(講談社文庫)を読み終えた。本書は、南町奉行所、内与力隼新八郎が活躍する長編時代小説「はやぶさ新八御用帳シリーズ」に続く、「はやぶさ新八御用旅シリーズ」の第1弾目の作品である。長編小説ではあるが、五十三次、宿場、宿場での区切りがあり、小気味よい展開に引き込まれ、一気に読破出来たような気がする。
読んでも読んでも、そのそばから忘れてしまう老脳。
読んだことの有る本を、うっかりまた借りてくるような失態を繰り返さないためにも、
その都度、備忘録として、ブログ・カテゴリー 「読書記」に 書き留め置くことにしている。
▢目次
江戸より箱根二十四里二十八丁
箱根より江尻十七里七丁
江尻より藤枝八里四丁
藤枝より浜松十四里三十四丁
浜松より二川六里
二川より宮十五里十七丁
宮より四日市十里八丁(内 海上七里)
四日市より京二十六里十八丁(但し途中追分より白子まで廻り道を除く)
▢主な登場人物
隼新八郎(南町奉行所内与力、根岸肥前守の懐刀、新八)、
根岸肥前守鎮衛(やすもり)(南町奉行、新八郎の上司)、
大久保源太(定廻り同心)、大竹金吾(用部屋手付同心)、
伊兵衛、お松、お鈴、お吟、稀世、
小かん(元岡っ引き勘兵衛・鬼勘の娘、お初)、熊吉(下っ引き)、
井上河内守、神戸仙右衛門、高木伝三郎、
藤堂和泉守高兌、扇谷啓四郎
▢あらすじ
新八は、上司である根岸肥前守鎮衛から、かって京都派遣時代から昵懇にしている鷹司家の御用人細川幸太夫へ祝物を届けるという表向きの役目とは別に、身分を隠して江戸を発ち、国許へ向かった大名の姫君を陰ながら護衛せよとの、密命を受けて、下僕治助と共に、江戸を出発、東海道を京へ上ることになったが、途中、掏摸を働いた商人に出会い、小田原の旅籠で同宿した女2人、侍2人?が、箱根で、5人の追手に斬りかかられる場面に遭遇し、宇津ノ谷(うつのや)峠では、虚無僧姿の女を助け・・、正体不明?の伊兵衛?、お松?、お鈴?、お吟?、稀世?・・・、と道連れとなるのだったが、藤堂家の姫君とは誰なのかも不明のまま、舞阪では湯島界隈の町人請中の伊勢参りに付きそう小かんとばったり出会い、なにがなんだかさっぱり分からなくなる新八郎だったが・・・、青山伊織とは?、松江とは?、鈴代とは?、扇谷啓四郎とは?、あわやの場面に大竹金吾が現れ、意外な結末が待っていた。事の真相が明らかになり、1件落着。再び、新八郎は治助と共に京へ向かうのだったが・・・、大津宿の旅籠に、伊兵衛とお鈴が現れ?・・・。大津から京まで三里。東海道五十三次の上り、三条大橋まであと一息・・・、となるのだった。