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浅田次郎著 「一刀斎夢録」(上)(下)

2022年02月15日 18時22分32秒 | 読書記

図書館から借りていた、浅田次郎著 「一刀斎夢録」(上)(下)(文藝春秋)を、やっとやっと読み終えた。本書は、著者が長年あたため完結した、新選組三部作(「壬生義士伝」、「輪違屋糸里」、「一刀斎夢録」)のひとつ。物語は、明治天皇が崩御され、元号が「明治」から「大正」に変わった年、近衛師団梶原稔中尉が、「一刀斎」の異名を持つ、幕末維新の動乱期を生き延びた元新選組斎藤一(69歳)を夜毎訪ね、語り明かされる、新選組の結成から消滅までや、数々の事件の真相、鳥羽伏見の戦、維新、戊辰戦争、西南の役、そして斎藤一の生き様に、引き込まれていくという設定で描かれている。激動の時代の史実をもとにして、その裏側を斎藤一に語らせるという筋書きだが、随所で、目から鱗・・、が有り、読み応えの有る長編時代小説だと思う。

「一刀斎夢録」(上)(下)

主な登場人物

斎藤一・天保15年(1844年)1月1日生、
    大正4年(1915年)9月28日没(享年71歳)
    父山口右助、母ますの第3子、山口一、
    幕末期、新選組副長助勤、三番隊長、斎藤一、
    別名 山口二郎、一瀬伝八、
    新選組として会津戦争に加わり、
    会津藩降伏改易後、再興成った下北半島斗南藩へ、
    藩士として赴き、やそと妻帯。
    明治7年、元会津藩大目付高木小十郎の娘時尾と再婚、藤田五郎、
    明治9年、東京に移住、警視庁に採用され、警部補となる。
    明治10年、警視隊として、西南の役に参加。
    明治25年、警視庁退職。高等師範付属博物館の守衛等を勤めた。
    本書では、本郷区真砂町で女高師の下宿屋を営んでいる。69歳。
    出自や経歴には、不明な点が多いという。

(ネットから拝借画像)

梶原稔・明治20年生(25歳)、農家の次男坊、陸軍近衛師団中尉、
    祖父は上野の山で討死、父親は多摩に帰農し兄が継ぐ。
    近藤勇の流れをくむ天然理心流剣術、
榊吉太郎・警視庁警部(35歳)、全国剣術試合優勝者、
     警視庁を退職した藤田五郎(斎藤一・一刀斎)の情報を
     梶原稔に漏らす。
関根久三・陸軍敎育総監中尉、梶原稔中尉と士官学校同期生、
     物知り、博学、相乗り下宿している。
藤田五郎の妻時尾・全てに心配り気配り目配りが届く会津武家の女性、
市村鉄之助・(上)の途中から登場、
      新選組、吉村貫一郎、斎藤一が拾い上げた乞食少年、
      市村辰之助・鉄之助兄弟の弟、
      斎藤一が、最も語り明かしたかったのは、実は、
      市村鉄之助のことだったのかもしれないと
      最後の最後になって、梶原稔は気付く。
近藤勇、芹沢鴨、土方歳三、沖田総司、永倉新八、久米部正親、林信太郎、吉村貫一郎、坂本龍馬、西郷隆盛、御倉伊勢武、乃木希典、山縣有朋、佐藤彦五郎、等々、

「死んではならぬ。生きよ鉄之助」
「死ぬるは易く、生きるは難い、殺すは易く、生かすは難い」


      

 

 


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2 コメント

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goodでした。 (〈ゴマメのばーば〉)
2022-02-15 21:16:17
こんばんは。
浅田次郎さんの本、私は大好きで、殆ど読んでいます。
「一刀斎夢録」もgoodでした。
会津若松の阿弥陀寺に斎藤一(藤田五郎)のお墓がありますので、何回か訪れています。
彼も、激動の時代を生きた人でした。
「壬生義士伝」の斎藤一も魅力的でした。
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ゴマメのばーばさん、こんばんは、 (takezii)
2022-02-15 21:54:34
読書家のゴマメのばーばさん、浅田次郎作品もほとんど読まれておられるんですね。数年前までまるで読書の習慣等無かった爺さん、読書初心者ですが、最近になって、やっと浅田次郎作品に取り憑かれ始めているところなんです。「流人道中記」「大名倒産」「一路」「壬生義士伝」「お腹召しませ」、そして「一刀斎夢録」、それぞれ、浅田次郎独特の作品だと思いますね。これはという書、ありましたら、ご紹介下さい。コメントいただき有難うございます。
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