古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

桃太郎    芥川龍之介

2021-01-12 11:15:44 | 小説の紹介

集英社文庫    「河童」所収。

 

鬼はわる者と勝手に思っているけれど、芥川氏にかか

 

ると、鬼はまったくの被害者ということになる。

 

けれど、桃太郎は自己を正当化するのだから、始末が

 

わるい。

 

常識というのは常識じゃない。一歩ちがう地点から見れば

 

それはまったくちがうはなしになってしまうのだ。

 

恐ろしいのは桃太郎だ。犬だ。雉だ。猿だ。くいもので

 

つられて、鬼を食い殺してしまう。怖いのだ。すごい怖い話

 

だと感じた。

 

ブラックユーモアで満ちた短編。

 

 

 

コメント
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