古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

おいしい人間     高峰秀子

2021-01-19 05:14:51 | 本の紹介

文春文庫     平成16年

 

天安門事件に遭遇したことが描かれているから、この

 

本が直截書かれたのは、1989年以降ということに

 

なろう。

 

安野光雅氏(昨日、亡くなられた)、藤田嗣治氏、梅原

 

龍三郎氏などの画伯との交流について書かれるが、その

 

どれもがおもしろい。

 

高峰女史はセレブ不良といった趣があり、そこらへんが

 

作品をおもしろくしている、マジメじゃなく、すれてい

 

るのだ、いい感じに。

 

カレーについても書かれていて、ボクもカレー作りが趣

 

味なので、なお一層熱が入りそうである。

 

善三氏は病気が趣味だったとかで、あらゆる病気をやった

 

とか。

 

高峰女史も死んでしまったが、この作品は四十代から

 

50で書かれたらしい。いい仕事を残されたと思う。

 

いや、映画にしても。この人にしか書けない世界って

 

もんがあるようだ……合掌。

 

                  (鶴岡 卓哉)

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