大森望・訳 「ディック傑作集1」所収。
どこかで読んだ短編だったが、忘れられないほど
に強烈なものだった。
ウ―ヴという豚のようだが心の読めるしゃべること
のできる動物を食糧にしてしまう。大抵食べてしま
うってことは、その生物に魂的なものがない、という
認識のもとに食べていると思うのだが、しゃべるとな
ると、また、状況は変わってくる。
しゃべる動物を食えるか、と問われれば、ちょっと
気味が悪くて、食う気が失せる。それを船長は「もっと
どうだ」とうまそうに食ってしまう。そして、議論を
始めるようですよ。
議論できても、人として終わっていては仕方ないですね
……合掌。