古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

点鬼簿       芥川龍之介

2021-01-14 11:31:18 | 小説の紹介

「河童」所収。

 

芥川自身の私小説とみられ、母上のことが描かれている。

 

母上は狂人だったらしく、その狂人振りゆえに、芥川氏

 

も発狂を恐れるあまり、自殺に至ったらしい。

 

「点鬼簿」というのは、もともと死んだ人の名前を書いた

 

帳面のことらしいのだが、芥川の「初ちゃん」という姉の

 

ことである。そして、父、母、「初ちゃん」の三人が鬼籍の

 

人となり、墓参りをするが、芥川は墓参りは好きではない、

 

といっている。暗く陰鬱な作品である。

                (鶴岡 卓哉)            

コメント
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