古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

河童   芥川龍之介

2021-01-15 13:39:09 | 小説の紹介

集英社文庫

 

芥川先生、そんなことをマジメな顔をしておっしゃられては

 

こまるではないですか! と言いたくなる、河童(KAPPA)の

 

国に行ったという男の河童の話し。

 

芥川自身が描いたという「河童図」というものがある。どうやら

 

細身で髪らしきものもあり、口は尖っている。全身裸であるが、

 

河童にしたら、服を着ている人間の方がおかしいらしい。

 

なにやら、笑っているよにも見え、気味が悪く、ずる賢そうで

 

ある。

 

その河童の国のことがリアルに語られていく。芥川氏の頭の中

 

にはしっかりとした河童の国があるみたいなのだ、恐れ入るよ、

 

芥川先生……合掌。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蜃気楼    芥川龍之介

2021-01-15 10:13:49 | 小説の紹介

「河童」所収。

 

まるで雲をつかむ、蜃気楼そのもののようなはなしだ。

 

とりたてたストーリーもないし、蜃気楼を見に行って

 

墓標のようなもの、1906‐1926まで生きた20

 

才で死んだ人のを見つけるといったはなしだ。

 

しかし、こういう短編にこそ、芥川氏の人となりをみる

 

ことができるだろう。シャープな印象の強い芥川氏だが、

 

意外とのんびりとした、ほんわかしたところもあったので

 

はないか、と思わせる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする