「もの食う話」所収
「サラダ」に類されたこの小品、たしかに酢とサラダだけの
はなしである。
酢はたべなくてもすむものに属するらしい。米、味噌、うどん
じゃがいもは食べねば生きてはいけない、ものらしい。
日本人は酢の物嫌い、というが、昔の人はそうだったのだろうか。
なにせ1894~1970年に生きた人で、この作品は昭和34
年6月刊となっている。
洋行もしたらしく、北欧にいったとき、食べたサラダがすこし
甘みが勝っていた、という。
森田たまさんは森田草平氏に師事し、40過ぎて「もめん随筆」
みよって世に認められたという。参議院議員としても一期つとめて
いるという。
旧仮名遣いが、すごく様になっている文章で、すごくカッコ
いい感じだった。
(読了日 2022年10・19 22:50)