古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

お八つの時間    向田邦子    

2022-11-11 10:16:13 | 向田邦子

「もの食う話」所収    「銀座 百点」昭和51年6月号

 

 

向田邦子はほとんど読んだが、これも読んだのだろうが、記憶には

 

なかった。当時の風景が甦るようにわかって、ほほえましい。父上が

 

カルメ焼きを焼いてくれるのだが、兄弟四人そろわないと機嫌が悪い。

 

母上にたのまれて、しぶしぶ並び、「これは邦子のだ」マジメくさって

 

言うので、私も仕方なく、「ハイ」などと、なるべく有難そうに返事

 

する、とある。

 

邦子さんは生涯結婚していなくて、ガンも末期だったらしいのだが、

 

飛行機事故で亡くなった。

 

この小品は、幼少のときの思い出が語られている。文学というのが

 

こういうところが、すごいなあ、とおもうところである。

 

         (読了日 2022年10・21 12:10) 

コメント
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