朝日新聞社 1997年
本書の丁度、中盤に、全集に載せてやる、と
いわれて、春樹氏はその物腰に非常な不快を
感じ、拒否し、吉行淳之介氏らもでてきて、
なんとかしようとしたらしいが、春樹氏はか
たくなに拒否して、その担当の人は自殺した、と
いう話しを書かれている。ぼくは、恐らく、30
分はゆうに考え込んだ。この人のかたくなさにつ
いて、作品に対する思い入れについて、そして、
春樹氏は、人の血が流れるのは当然で、それも
背負って生きていかなければならない、と結んで
いる。うーん。思わず唸ってしまう。
ただ、この話しがあるおかげで、このエッセイ
はキリッと締まったものになっている。
自分のことをアホだなんだとおっしゃっているが、
いやいや、これはもちろん、ポ-ズですよ。でも、
春樹氏の走りの話しはぼくはすごい好きなんです
よね。思わず、走りたくなっちゃう。まあ、ぼくの
場合、歩いて散歩ですけどね。
(読了日 2023年 10・30(月)18:30)
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