文藝春秋 1996年
新解さんとは辞書の新明解国語辞典のことである。それに
よると、読書とは、横になって、だらしなく読むのは読書
とは言わないらしい。佐野洋子女史はねそべって読んでいた
らしいから、あれは読書ではなかったらしいね。辞書を新解
さんと人に見立てて、その解読を楽しんでいく、っていう趣向
だ。
その次に、「紙がみの消息」と題して、現代における紙につい
ての考察を行っている。余白について、上品なのは余白がたく
さんとってあり、ぎっしりつめつめなのは、実質だ、と言って
いる。「お礼」についても言及していて、「おふだ」、「おさつ」
紙は神であり、神格化することによって、お札を大切に扱う風土が
日本にはある、といっている。いろいろ考えさせることがいっぱい
あって、原平氏を知らない人にも是非読んで欲しい。
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