集英社文庫 1988年
30年くらい前に、飛ばし読みしたが、今回はじっくり
と読んだ。ドルフィン・ホテルはいるかホテルと呼ばれ、
羊男は結局、何処かに行ってしまう。そして、ハワイ。
ハワイだ。ハワイなんてディズニーランドと似たり寄ったり
だ、という指摘通り、ぼくはハワイあんまり好きじゃない。
でも、ここでは重要な場所として描かれている。
「僕」はいるかホテルの僕のための場所で踊り続けるように
言われる。誰よりもうまくステップを踏むんだ。踊り続ける
んだよ。「僕」は華麗に踊る。そして、人は死に、コールガ
ールは殺されてゆく。スペシャルな人の物語なのだな、と思う。
誰もが自分のための場所があると信じたいのだ。誰もが踊っている
DANCE TO THE PEOPLE。人々は踊って人生を描いてゆく。
僕はうまく踊れているのだろうか、自信がない。
想像力がなくて、つまらないジョークばかり言う、やりチンで
さげチンの「僕」の冒険記。
(読了日 2024年8・16(金)23:03)
(鶴岡 卓哉)
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