古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

ダンス・ダンス・ダンス(上) 村上春樹

2024-09-05 22:32:35 | 小説の紹介

講談社文庫 1988年

 

一度、終盤まで読んだのだが、俳優とのくだりでほ

 

っぽりだしてしまい、一か月寝かせて、また、上巻

 

を最後まで読み通した。警察で拘留されて、昨夜

 

のことについてつらつらと尋問されるカフカ的な袋

 

小路と拷問と主人公の読んでいるカフカの「審判」。

 

不思議な能力のある少女。羊男の再びの登場。次々と

 

疑問は沸き起こるが、それは放置されていくという

 

手法。

 

IQ84よりかはいいかな、と思う。IQ84は友達に

 

なれそうもないけど、本作なら電話で少しは話せそう

 

かな、と思う。

 

(読了日 2024年8・13(火)15:15)

                (鶴岡 卓哉)

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猿ぐつわがはずれた日 もたいまさこ

2024-09-04 01:22:39 | 本の紹介

幻冬舎文庫 1994年

 

もたいまさこを浴びるように読んでみた。もたい

 

まさこを浴びるのは楽しいことだった。もたいま

 

さこは小林聡美氏こと聡ちゃんの一味でタコ社長と

 

行動を共にしていた。40代に突入したばかりのころの

 

作品で、スキーを始めたらしい。アクティブなババアだ。

 

クルマの免許を取りたがっている。おそば好きらしく

 

美味いそばがあると聞くと、どこへでもひょこひょこ

 

と行ってしまうらしい。

 

それに、八甲田山で遭難しそうになり、さ迷った挙句、

 

なんとか、無事だったという。しょーもないと言えば

 

しょーもないエッセイ集だった。しょーもなくないエッ

 

セイ集というものも皆無なので、このしょーもなさを

 

楽しもうではないか。

 

(読了日 2024年8・13(火)11:25)

               (鶴岡 卓哉)

 

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高山ふとんシネマ 高山なおみ

2024-09-02 05:35:01 | 本の紹介

幻冬舎文庫 2011年

 

映画、TV、ドラマといったものは得てして、消費

 

されてゆく運命にあり、本も一部を除けば大抵消費

 

されてゆくものだ。

 

多分、高山氏はそういうことに抗っているのだと

 

思う。いや、抗うのとは少し違うのかもしれない。

 

別次元で戦うことすら拒否することによって、抵抗

 

しているのだ。この本書は映画の批評というのとは

 

違う、映画を愛してしまった人の手記だ。そこには

 

愛故に豊かな感性に満ち溢れている。

 

ぼくは高山氏のファンであり、ウォッチャーでもあるの

 

だが、あの喋り方がすごく好きなんだよねえ。

 

ジャージの二人を見てみたいな、そういえば、レンタル

 

DVD屋ってなくなったなあ、それも時代かな。

 

(読了日 2024年8・10(土)1:15)

              (鶴岡 卓哉)

 

 

 

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砂の本 ホルヘ・ルイス・ボルヘス

2024-09-01 04:04:58 | 小説の紹介

篠田一士・訳 集英社 1975年

 

砂の本とは始めもなければ、終わりもない本

 

のことだという。

 

この本をどう評せばいいのだろうか。

 

誰も近づけない場所に近づくことなのかも

 

しれない。

 

単純な文体で誰にでも理解出来るもの、という

 

ものは怪しい、と見なければならないだろう。

 

確かにこの本を読んだ、しかして、その先には何が

 

あるのだろうか。文体の中で泳いでいただけだからだ、

 

といったらいいのか。

 

すごく楽しませてもらった。いや、楽しんでいたのは砂の

 

本の方か?

 

(読了日 2024年8・10(土)0:15)

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