映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

サブウェイ123 激突

2010年10月16日 | 映画(さ行)
スピーディ&スタイリッシュ



            * * * * * * * *

1974年「サブウェイ・パニック」のリメイクといいますが、そちらは見ていないのでなんとも言えません。
が、たぶんその作品を意識してあえて近代的にスタイリッシュな映像にしたのかなあ
・・・と思います。
ニューヨークの地下鉄運行司令室に勤めるガーバー。
彼がその司令席にいるときにたまたま事件は起こります。
ライダーと名乗る男のグループに地下鉄がジャックされ、
19人を人質に1000万ドルを要求。
タイムリミットは1時間。
ライダーは始めにコンタクトを取ったガーバーを交渉相手として指名。
1時間で現金は用意できるのか。
どのように現金を受け取るつもりなのか。
そして、19人の乗客の運命は・・・。

無線で会話の応酬を繰り広げるガーバーとライダー。
なかなかのスリルです。
ガーバーが地下鉄車両の納入先を決めるときに、
日本の会社から賄賂を受け取った・・・なんて話しもありまして・・・。
おいおい、賄賂を出したのは日本かい・・・って、
ちょっとトホホな気分も味わえます(?!)
意外にも、ライダーの真の狙いは身代金ではなくて・・・。
もっと近代的な頭脳プレーなのです。
こういうところがあればこそリメイクの意義が光りますね。
時々いったい何のためのリメイク何だかよくわからないものがありますから・・・。
頭はいいのだけれど尊大で自己中で、キレやすいという・・・
こういう犯人像にまた、ジョン・トラボルタがぴったりです。
はまり役。




やや物足りなかったのは、
乗客の中にパソコンで彼女とチャットをしていた青年がいまして。
いったん電波が切れて通信が途絶えたのですが、
その後、ライダー自身がパソコンを使うためにそのチャットも復活。
それで車内の様子がリアルタイムでネットで流されるというシーン。
でも、それはそれだけで終わってしまうんですよ。
そこでそのチャットを利用して犯人に罠を仕掛けるとか、
もう一ひねり欲しかった気がします。
う~ん、でも一時間ですからね。
そんなこと考えてるヒマないですかね。



全体的にはスピーディで骨太でスタイリッシュ。
全く退屈しないで楽しめる作品でした。

サブウェイ123 激突 コレクターズエディション [DVD]
ルイス・ガスマン,ジョン・トラボルタ,デンゼル・ワシントン,ジョン・タトゥーロ
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント



2009年/アメリカ/105分
監督:トニ・スコット
出演:ジョン・トラボルタ、デンゼル・ワシントン、ジョン・タトゥーロ、ルイス・ガスマン