映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ブルゴーニュで会いましょう

2016年12月10日 | 映画(は行)
雰囲気だけ・・・



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20歳でブルゴーニュの実家を離れたシャルリは、パリでワイン評論家として活躍しています。
そんな彼の元へ、実家のワイナリーが倒産の危機にあるとの知らせがあり、帰郷。
実は彼は父との折り合いが悪かったのですが、
それでもワイナリーの再建を決意し、事業を引き継ぐことにします。
しかも通常の方法ではなく、古来そのままのワイン製法を試みるということで、
また父とは意見が合いません・・・。


まあ、はじめから結末が見えているようなストーリーなのですが、
それにしても、なんだかストーリー展開のために、無理やり人物が動かされているような感じがして、
どうにも人のナマの情動が伝わってこないのです。



例えば、このお父さんはなんでワイン作りに情熱を失ったのか。
初めから船を作って海辺に暮らすつもりだったようなので、
別にワイナリーは閉じても良かったんじゃん、と思えてしまいます。


また、父と息子のもっと劇的な衝突の場がないと、「乗り越えた」という感じが全然しない。
ちゃぶ台ひっくり返せとはいいませんが、どうにもお互い遠慮しすぎ・・・。



また、隣家ワイナリーの娘は、婚約者がありながら、
なんでそう簡単にシャルリと関係を持ってしまうのだろうか、とか。


そして、一年目からこのワイン製法が成功してしまうというのは、ありなんでしょうかねえ・・・。
なんだかお手軽すぎる気がする。



ということで、納得行かない点ばかりが見えてしまいまして・・・。
「どうです、ロハスな生活。いいでしょう。」
と、言いたいだけのようでした。

「ブルゴーニュで会いましょう」
2015年/フランス/97分
監督:ジェローム・ル・メール
出演:ジェラール・ランバン、ジャリル・レスペール、アリス・タグリオーニ、ローラ・スメット、ラニック・ゴードリー
ブルゴーニュの風景★★★★☆
満足度★★☆☆☆