映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ジーサンズ はじめての強盗

2018年02月08日 | 映画(さ行)

立ち上がれ、老人たち!!




* * * * * * * * * *

ウィリー(モーガン・フリーマン)、ジョー(マイケル・ケイン)、アル(アラン・アーキン)の三人は、
平穏な老後の生活を送っていました。
ところがある時、会社からの年金の突然の打ち切り。
ジョーは突然上がった住宅ローンの返済額に戸惑います。
このままでは住宅も差し押さえられてしまうことになります。
窮地に陥った彼ら3人は、見放された銀行への強盗を決意。
しかしまるきりのシロウトはどうしてよいかもわからない。
そこでその道のプロ(?)の知恵を借りつつ、準備に入ります。

アメリカには国民年金などないのか・・・。
本当に社会保障の乏しい国なんですね。
数十年勤め上げた会社がダメになると、年金までストップしてしまうという理不尽な話に、
見ている方まで憤りを感じてしまいました。
今まで地道に働き、悪いことも何一つしていないのに、
好きなパイも食べられないギリギリの生活。
そしてそれすらも今、危ぶまれている。
この理不尽な社会への挑戦として強盗が行われるのです。
しかしそれでも、彼らは奪った金のうち本来もらえるはずの年金の額のみを
自分たちの取り分とし、それ以上は惜しげもなく寄付。
いいなあ・・・。
実に爽快。



何かと邪魔者扱いされ、差別されることの多い老人。
これまで社会を支えてきたと言うのに。
立ち上がれ!! 老人たち!!



私も次第にその「老人」の立場の方に近くなっているので、
身につまされるなあ・・・。
こんな風に、かっこよく生きたいものです。
おかしすぎない小粋なコメディ。
男たちの友情も良し。



<J-COMオンデマンドにて>
「ジーサンズ はじめての強盗」
2017年/アメリカ/96分
監督:ザック・ブラフ
出演:モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキン、アン・マーグレット、ピーター・セラフィノウイッツ

反逆度★★★★☆
友情度★★★★☆
満足度★★★★☆