映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

マンハント

2018年02月18日 | 映画(ま行)

男は闘い、ハトが舞う

 

* * * * * * * * * *


西村寿行原作「君よ憤怒の河を渉れ」が1976年高倉健主演で映画化され、
また今回、再映画化されたもの。
ジョン・ウー監督に福山雅治さん出演となればやはり見逃せない。

製薬会社顧問弁護士のドゥ・チウ(チャン・ハンユー)は、
パーティーの翌朝、社長秘書・希の死体の横で目を覚まします。
現行犯としてすぐに警察に捕まってしまうのですが、
罠にはめられたと知ったドゥ・チウは逃亡。
さて、彼を追う刑事・矢村(福山雅治)は、事件を調べるうちに、
ドゥ・チウは犯人ではないことを確信。
2人は共に事件の真相を追うことになります。



オール日本ロケで行われた中国作品・・・ということで、なんだか不思議な肌触り。
中国語、英語、日本語が入り交じるグローバルな世界。
大阪が舞台なのですが、なんだか見知らぬ国のような気配。
違和感と言ってしまえばそれまでですが、
なんだかそこがまた面白くもあるのです。



アラフィフの福山雅治さんのアクションをこんなところで見られるとは! 
ジョン・ウー監督作品のお約束、ハトが舞い飛ぶ中の格闘シーン!
そしてまさかの、刑事が日本刀を抜いて闘うシーン!
ましゃ、カッコイイ!!
映画終了後のジョン・ウー監督との対談も見ましたが、その中で
「水上バイクに乗るのもはじめてなのに、
ぐるぐる回って、英語で喋って、おまけに飛び移るところを撮影したときは頭がしびれた」
とおっしゃっていました。
それをかっこよくこなしてしまうましゃも、相当なものですが。



 チャン・ハンユーさんもなかなか渋くてかっこよかったです。
しかし刑事ならともかく、なぜに弁護士がこんなにもアクション派なのか謎ですが・・・。

製薬会社が新薬のためホームレスを集めて人体実験をする・・・なんてのは、
いくらなんでも作りすぎだろうと思うわけですが、
そこまで命にかかわるのでなければ実際にありそうなことにも思えます・・・。
まあ、楽しめる作品ではあります。


あ、殺し屋役の女性が、ジョン・ウー監督の娘さんだったんですね! 
なかなか個性的で魅力のある方でした。

斎藤工さんは初めの方にちょっとだけ出てくるイカれた犯罪者。
矢村刑事にあっという間にやられてしまいます。
こんな贅沢な使い方をするなんて・・・・。

<シネマフロンティアにて>
「マンハント」
2018年/中国/110分
監督:ジョン・ウー
原作:西村寿行
出演:チャン・ハンユー、福山雅治、チー・ウェイ、ハ・ジウォン、國村隼人、池内博之、アンジェルス・ウー

アクション度★★★★☆
福山雅治の魅力度★★★★☆
満足度★★★.5